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誉田哲也『国境事変』

2009-04-19 15:08:00 | ノンジャンル
 昨日のフィギア国別対抗女子。真央ちゃんは惜しくも歴代2位の得点で終わりました。2回目のトリプルアクセルが認定されなかったのが原因だと思っていましたが、今日のスポニチに掲載されていた歴代最高だったキム・ヨナ選手の得点と今回の真央ちゃんの得点を見ると、それ以外の要素もほとんどがキム・ヨナ選手の方が上回っていました。これだと、ショートプログラム、フリー合計で3回のトリプルアクセルを決めたとしても、ノーミスのキム・ヨナ選手に勝つことは難しくなります。来年のバンクーバー、どうなるのでしょう。

 さて、誉田哲也さんの'07年作品「国境事変」を読みました。
 貿易会社の社長の在日韓国人が殺されます。脱北し北朝鮮政権の打倒を目指すテロリストは、殺された社長の弟に接触し、社長がアメリカから預かっていたミニ核爆弾を東京から対馬まで運ばせようとしますが、弟を監視していた公安に邪魔され、対馬の民家に籠城することになります。地元の警察、現地に駐屯している自衛隊、弟とともに東京からやってきた刑事と公安により、テロリストたちは包囲され、逮捕されます。そして、彼らにミニ核爆弾を渡す手はずを整えたのは、公安の高官だったことが分かり、その非情さから、同僚から射殺され、事件は揉み消されるのでした。
 読みやすい文章で、飽きさせず、尾行のシーンなどはなかなかの迫真さも加わり、それなりに楽しめました。が、登場人物たちの感情はリアリティに欠け、特に公安の非情さを糾弾するところは、今一つ説得力がないように思いました。ハードボイルド小説が好きな方にはオススメです。