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誉田哲也『月光』

2009-04-13 18:24:00 | ノンジャンル
 誉田哲也さんの'06年作品「月光」を読みました。
 野々村涼子は無断で音楽室に入ってピアノを演奏していると、その場を音楽教師の羽田に見つかりますが、それがきっかけで二人は密会を繰り返すようになり、肉体を重ねるようにもなります。二人の情事を見てしまった、涼子の同級生の菅井は、仲間の瞬とその姿を写真に撮り、それをネタに脅して涼子を犯し続けます。やがて瞬は涼子に妹の結花を連れてくるように言いますが、涼子は激しく拒み、瞬を刺そうとします。危険を感じた菅井はもう涼子とのことは終わらせようとして、そのことを涼子に言いますが、涼子は瞬が妹のことを口にした瞬間からそのことの実現可能性が生まれてしまったと言い、その可能性を断つため、自分から菅井の乗るバイクに飛び込み、事故死します。その死因に疑問を持った結花は独自に調査を始め、やがて男性週刊誌の記者を名乗る吉沢から菅井や羽田のことを知らされ、姉の一部始終を知ります。そしてその後衝動的に菅井を殺した瞬の姉が、実は吉沢を名乗った初美であることを知るのでした。
 陰惨な話です。今までの作品のように殺人や死体のえげつない描写はありませんが、あまり気持ちのいい作品ではありませんでした。女子高生が凌辱される場面に興味のある方にはオススメです。