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ナット・キング・コール&佐伯紅緒『エンドレス・ワールド』

2007-02-15 17:29:20 | ノンジャンル
 42年前の今日、歌手のナット・キング・コールが亡くなっています。非常に若く亡くなっているのですが、当時の黒人ミュージシャンの間で蔓延していた麻薬のせいです。非常に家庭を大切にする人で、娘のナタリー・コールも父親へのトリビュート曲を歌っていますよね。今日は彼を偲んで、往年の彼の歌声をCDで聞いてみたいと思います。

 さて、朝日新聞の特集記事「2006年 この一冊」の中で、八重洲ブックセンター汐留メディアタワー店の店員さんがエンターテイメント系として推薦している佐伯紅緒さんの「エンドレス・ワールド」を読みました。全部で21の章からなり、それぞれに単語の題がついています。
 同時多発テロの発生から始まり、派遣社員として大手の電話会社の本社で働くようになった主人公は2人の仲間とともに、社員の情報漏えい、ワイロの授受の事実をつかみ、決定的証拠を手に入れ、会社の中で危ない位置にいた自分たちの上司を助け、会社から膿をすべて出すことに成功します。
 完全な勧善懲悪の物語で、悪役はいかにも憎たらしく描かれ、主人公たちはいかにも堂々としていて、推薦されてる店員さんがいうように、すべての働く女性が読んで胸のすく思いをするかもしれません。
 しかし、敢えてケチをつけると、話ができすぎなんですよね。ピンチになると必ず助けが来るし、最後には主人公は株で儲けて大金持ちにまでなってしまいます。私はこれを読んで、そのあまりの絵空事ぶりにかえって落ち込む女性もいるんじゃないか、と思います。こんなに希望の持てる職場なんてありえないって。舞台が大手電話会社になってますが、以前日本一の電話会社と取り引きのある女性からそこのひどい内状を聞かされた事があります。それ以来、私はその会社が大嫌いになり、電話関係は専らauを愛用しています。実際もこの小説みたいにいけば、いいですね。