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角田光代『今、何してる?』

2007-02-10 17:55:19 | ノンジャンル
 角田光代さんの「今、何してる」を読みました。彼女のエッセイ集で、構成は、「恋愛プリズム」と題された恋愛論が12編、「恋の言葉に溺れるな!」と題された、映画や小説の台詞についてのエッセイが12編、「旅と本の日々」と題された様々な内容のエッセイが11編、「本と一緒に歩くのだ」と題された、本の批評が27編です。
 面白かったのは、植物をすぐ枯らす著者が、朝顔の花を咲かすことに成功する「みどりの指と朝顔」、小学校の親友との交流を描いた「ハリーにルー、私にロン」、精神病院に入院したことがあるので、興味を持って読めた「『狂う』ってどういうこと」、うつ状態を脱するには本を読むのが最適という「『うつうつ』を吹っ飛ばせ」などでした。
 恋愛論はご説ごもっともという感じでしたが、今一つピンと来ず、本の批評は、読んでいた本が一冊しかなくて、考えてみると、3~4年前の新刊をこの本では批評しているらしく、ここ1~2年の新刊ばかり読んでいた私が読んでいないのも当たり前でした。
 非常に率直に書いてあり、読みやすかったです。角田さんのファンは必読の書でしょう。

 ということで、角田光代さんの本を何冊か読んできましたが、結果から言うと、あまり私の好みじゃないな、と感じました。「Presents」の中の2つの短編が良かったので、これはと思い、読み始めましたが、どの小説も主人公の自己主張が強く、なじめませんでした。読んでいて夢中にさせてくれることもなく、何となく読みつづけるのも苦痛で、楽しい読書体験ではなかったと思います。もちろん、これは私見ですので、角田さんの小説が好きという方も多くいらっしゃるでしょう。その方たちには、どうかお許しいただきたい、と思います。