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advice for consumer

<Font size=2><「通行区分の世界統一 Part 3>   '08-6-24</Font>

2008-06-24 12:15:17 | Massy's Opinion
第2章 ‘70年に向けて

☆環境問題としての対処・ 「地球温暖化」が様々な形でクローズアップされ世界的に環境問題が大きく議論されるように成ってきた。

・新しいビジネスチャンスとして、カーボンマネージメントが取上げられている。 ヨーロッパでは「自然との共生」が大きなテーマとなり、自然との触れ合いを感じる、マラソン、トライアスロンが近年盛んになっている。昨年末にドイツのトライアスロンに参加した人がこの様な「自然と触れ合うスポーツ」に対する国民の意識の高さに驚いていた。日本は島国であり、情報に欠ける部分が多いのかもしれない。
・‘08/1/28(クローズアップ現代NHK)ダボス会議 排出ガス規制 等。
・今こそ、この議論を様々な視点から考える必要があると思うが、しかし、世界的合意になるまでには相当の時間が掛かるだろう。
・現状日本の中古車輸出は使用済みの自動車を輸出して、「排出ガスは自分の所だけ綺麗にして、世界の他の国へ産廃物を撒き散らしている」のと同じである。

☆曲がり角に来た自動車産業

・新車販売の飽和と低迷。限りある資源として石化燃料の枯欠。必然的に自動車は大型化から小型化へと変わる需要動向。「新車台数増=売上増」と言う考え方を大きく変える必要がある。規模の縮小、発想を変えざるを得ない自動車メーカー、「新車中心」の考えから「中古車の世界的流通までを考えた車造り」
・車両の耐用年数長期化に伴う中古車流通段階への対応。使用年数の長期化は中古車流通の過程で何回も商品化の機会が生じる。従って、商品化しやすい車、商品化用の部用品の供給が必要となって来る。(殆んどが中古車業者、モーター屋等の手を経る)
・シート、ドアートリム、リヤーパーセル、(オーディオスピーカーの取り外し、日焼けによる交換)等、商品化のポイント部位について作業し易い車造りや、安価な補修部品の供給が必要である。(一部シートの端布れ付きは既に一部採用している車種も有る)
・最近の車両は一頃の車に比べて防錆性能は格段と向上した。これが車両の使用年数を長期化させている一因ともなっている。「中古車の流通までを考えた車造り」は「資源の活用」になる。
・中古車流通面で海外輸出(特に難販車)は、見過ごしに出来ない市場である。中古車需要の多い発展途上国は購買力も乏しく補修部品として第二純正的な物や中古部品の供給が必要である。
・海外流通を考えた左ハンドル改造の容易な車造り。(現状では難しいことではあるが)
・廃棄物処理規制とリサイクルへの対応を考えるとき世界的な視野で考える。(国内の産廃物自動車が海外へ出ることを防ぐ)
・日本のハイヤー・タクシー車はLPG燃料としているが、下取車のLPG残留ガスとLPGボンベの処理が解体上大きなネックになっている。ボンベ、ベーパーライザー等は走行キロに関係なく、下取り時にも殆んど痛んでいない。ボンベメーカーは新品を生産するだけでこの問題には無関心である。「ボンベのガソリンタンクとの共用化を考える」ような発想の転換が必要である。

☆地球環境の維持

・自動車と都市再開発による高層ビル群が地球温暖化の最大の要因となっている。
・これ等の防止には「用途地区の変更」による高層化の制限や禁止をすべきである。 経済成長の一番の要因は用途地区の変更による土地価格の値上がりにある。不必要な道路造りもこの一環であり、土地を主体にした「有効需要拡大」の方策を考え直す必要がある。
・石化燃料を使わない自動車へのシフト、ハイブリッド化
・自動車製造技術と品質向上による耐用年数の長期化=発展途上国、経済力の弱い国の自動車需要に対する流通の円滑化=地球資源の効果的利用

☆終わりに

さて、冒頭のテーマを見て「何で2070年なの?」と言う質問をお持ちになるだろう。これと言った理由は無い。自動車が出来て100年に喃々としているが、余り世界規模で考えられた事は無いようだ。それで、現状の様に世界では様々な使われ方をして、需要に応じた流通をしている。又、日本の都市再開発は一体何個の部屋や住居を作ったらいいのか?際限なく開発をするのではなく、上限を決めて考えるべきでは無いだろうか?昨今は第二次大戦後、焼け野原から立ち直った東京都心は再開発ブームで銀座のように街並みが大きく変わっている。再開発されたビルに入ったテナントも供給過剰に依る競争激化と高家賃で経営状態は一様に苦しいようである。地震等の災害が起きない限り、ビルの耐用年数は60年程度(実際には車と同様に耐用年数は長期化していると思う)であろう。いずれにしてもこれから先2070年頃には今と同じ様なビルの建て替えで都市再開発のブームが起こると思われる。そんな漠然とした2070年である。

EUも現在の連帯から如何いう形(通貨統一、通行区分統一等)に進化していくか解らないが、発展途上国に於ける交通手段としての自動車の必要性は益々大きくなる。そして、それは新車だけでなく使用期間の長期化と経済的な理由で中古車市場の広がりをもたらし、世界的に保有台数は倍増して行くだろう。「通行区分」の問題はドーバー海峡横断道路建設の初期に参画した人や色々な人に聞いてみたが、こう言う問題には、「余り気付かなかった」ようである。急速にグローバル化する世界の中で、ロジステイックは極めて重要な位置を占める。船舶、航空機、鉄道、はそれぞれ大枠での「世界統一ルール」は決まっている。輸送機関としての「自動車」の役割は大きく、地球規模の「安全と繁栄」のためには「通行区分の世界統一」が必要だと思う。「60年後の世界に於ける日本」を考える時、この様な視点を変えた川下から川上を見る議論も必要だと思う。



P,S 最後にブログを見てくれた昔のスタッフから幾つかのメールを頂いている。其の中の一つを紹介しよう。

ご無沙汰しております

久しぶりに懐かしい写真を見せていただきました。
あれからずいぶんと月日がたちました。
大きく変化した業界もあれば相変わらずの業界もあり、皆それぞれに生き残りをかけているようです。

オークションも最近は輸出向けの商いが多くなりました。
程度が悪い黒色セダンが信じられないような価格で取引されることがあります。たぶん輸出用でしょう。
左ハンドル設定で海外販売されている車種は、輸出向けに取引されることが多いようです。
左ハンドル改造も今では中国のプラスチック加工業者が豪華な写真入りカタログに堂々と左ハンドル改造パーツ(インスト、スイッチ、ダクト等々)を掲載し、安価(セット6万~)でパーツを販売しています。

当社でも左ハンドル改造パーツについて問い合わせを受けており、現在サンプル品を輸入し検討中です。
中東向けの車両は日本で仕入れた右ハンドル車を一旦中国又は韓国で改造し、中東へ送っていました。
しかし、それでは手間がかかるため、日本で改造してダイレクトに中東に送る事を考える業者が出てきました。

打合せのため出かけると、国内改造業者はなんとメーカー系の会社でした。
懐かしい古びた工場の片隅で左ハンドルに改造しています。

メーカー系の会社が輸出用車両の改造をするなんて、世の中ずいぶんと変わったものです。

左ハンドル改造やら輸出向け中古車なんて、考え方は社長の下で働いていた頃と何ら変わりはありませんね。
変わるのは企業のポジションだけで、中古車ビジネスの基本は変わらないまま推移していくような気がしてます。

お体に気を付けてお過ごしください。                         S,Oより。







<Font size=2><「通行区分の世界統一」 Part 2>  '08-6-17</Font>

2008-06-17 11:33:14 | Massy's Opinion
☆「通行区分」の世界的現状

「定義」
・「対面交通」=人と自動車が安全性と事故防止のため対面して通行する事。(日本車は左側、人は右側)

・「通行区分」=道路交通法第17条により「車両は道路の中央から左の部分を通行しなければならない」と決められている。

・世界的に日本のような左側通行は少数で右側通行採用国が多数であり、日本の中古車を輸出する場合にはハンドルの位置が可なりネックとなっている。(Wikipediaより)

・人口比では         右側通行 66%   左側通行 34% 
道路の総延長距離では  右側通行 72,5% 左側通行 27,5%


・左側通行国
イギリス、及び一部を除く旧イギリス植民地(アイルランド、香港)、
一部を除くイギリス連邦加盟国(オーストラリア、ニュージーランド、インド、パキスタン、マレーシア、シンガポール、ケニア、南アフリカ、キプロス、マルタ、ジャマイカ、ガイアナ、バハマ)、
その他では日本,タイ、インドネシア、スリナム、マカオなどである。

・右側通行国一部を除く北米大陸諸国(アメリカ、カナダ、メキシコ、コスタリカ、パナマ)、
       欧州大陸諸国(ドイツ、フランス、イタリア、スペイン)、
       インドシナ三国(ベトナム、ラオス、カンボジア)、
イスラエル、サウジアラビア、ロシア、CIS諸国、ペルー、ブラジル、モンゴル、中国、台湾、朝鮮半島、
・現在EU加盟国は27カ国に及びその中で左側通行国はイギリス、アイルランド、キプロス、マルタの4カ国のみである。左側通行国はイギリスの植民地時代の影響、島国と言う地理的な影響があるように思われる。  

・極東地区で近年左側通行から右側通行に変えた国は中国であり、その歴史的経緯からメインランドは右側通行、香港は左側通行である。原則右ハンドルは禁止だが、北京、上海、広州、福建、深圳と南下する順に右ハンドル車の比率が増えてきて、香港、マカオでは90%は右ハンドルである。
従って、深圳、香港間を常時通行している車はナンバープレートが2種類付けられていて、深圳のtoll gateは料金を払うと逆サイドの通行区分になる。タイとラオスの両国を結ぶタイ=ラオス友好橋も立体交差により入れ替わる構造になっている。又、仏,英を結ぶドーバー海峡は海中トンネルの中を列車に載せて自動車を輸送するので相手側に着くまで運転者は違和感を覚えない。今、世界で平面的に通行区分が入れ替わるのは、深圳とタイ・ラオス友好橋の2箇所だけのようだ。

・東アジア地区のミヤンマー、タイ、ラオス、ヴェトナムの4カ国1450kmを結ぶ東西経済回廊は既に出来上がって居るようだが、写真で見る限り右側通行の様だ。(通過する国でタイだけが左側通行でその他の国は右側通行の様である)
現在建設中の南北経済回廊は昆明からバンコックの及ぶ1600Kmに及ぶ経済道路であるが中国領土内が長く右側通行であり、タイは左側通行である。日本のODA援助も行われていると思うが、道路建設の計画段階で「通行区分」についてどんな議論がされたのか知りたいものである。

☆発展途上国での自動車需要

・日本は第二次大戦後、自動車関係の法律は可なり整備されている。発展途上国では未整備であり、特に税法との関係等では国ごとに全くばらばらである。約30年前,我々が中古車輸出を考え始め在日大使館を訪問したり,商社から情報を貰ったりしていた頃、こう言うケースがあった。中国大使館から中型車の引き合いを貰い、走行キロの少ない車(2年物で30,000キロ)を選び納車した。処が「メーターを70,000キロ位まで巻いてくれ」と言われた。この理由は「先方で通関するときに走行キロが少ないと関税が高くなってしまう」と言うのである。この様に世界各国の取り扱いは全くばらばらで、千差万別である。約30年前、私が初めて中国を訪問した時、広州郊外で農家の水牛が一頭70万円で、ダットサントラックの値段が日本で70万程度であった。最近の情報化時代、発展途上国でも自動車の利便性が急速に認知され、途上国の中古車需要が高まっている。一方では先進国の自動車市場は飽和状態になり、色々なルートで輸出が急増している。特に、鉄道が無い所では交通手段として、自動車は無くてはならない物である。「タクシー」が良い例で世界何処の街でも何らかの形のタクシーがあり、その歴史は非常に古い。又、前記した「2ヶ1」にしても、専門の自動車改造修理の工場があるようだが、短期間の旅行では中々その所在は掴む事が出来ない。全くの手作業で器用に改造作業をこなすが、殆どが小さな工場である。解体車の処理も一台ずつでこれは米国でも同じようである。




<Font size=2>2008 ITU Age-Group Short Course World Championship June 7 (Sat), 2008 </Font>

2008-06-17 11:08:53 | Megu's Sports
Megu's Race!      (Vancouver, BC, Canada)
Swim 1.5km, Bike 40km, Run 10km
Weather: Cloudy Temp: Low 50s

Results: Women 35-39
27th place out of 76 finishers
10th American out of 15 Americans
http://static.sportresult.com/sports/triathlon/

Swim: Water temp. 54.5 degree. Swim was shortened to 1.1km due to cold temperature. For a swimmer, who can make up time the most, short swim was not advantage. Water was not much colder than any open water swim in the SF bay area. However, the wind picked up right before the swim start and it was the choppiest swim I’ve ever done. Later in the race, the race organization decided to cancel swim for men’s race. I came out of water 8th in my age group 57sec. behind the leader.

Transition 1: Taking off wetsuit with cold fingers was not easy. I decided not to put anything on me for the bike beside the swimsuit, which I had on under the wetsuit.

Bike: 4 loops x 10km
The each loop started out with rolling. Then, 2-3km of uphill followed by 2-3km of down hill. COLD. Some regret…I did not put arm warmers and gloves on. Fingers were half numb and not working to shift gears time to time. I was not working at the heart rate as high as I wanted, although the body was probably working to keep it warm. It was not fast bike, but a fun course. Loved the uphill.

Transition 2: I had hard time un-buckled the chin-strap of the helmet. I could not feel in my fingers. Somehow I got it off and went on the run.

Run: 2.7km + 2 loops x 3.6km
People were running so fast. It is not anything like local races! I was running ok for the first half. My legs were too cold from the bike to feel much pain. When my body started to warm up, chronic hamstring pain reminded me that it was still there. Then muscles started to tighten up. Again, it was a nice course, I have to say. Although my performance was not the best of all, it was cool to running into the shoot toward the finish line under the grand stand.

Overall, I liked the course and atmosphere, and enjoyed whole experience.
I was nervous before the race because if my nagging hamstring injury and amount of training, and wished I was sharper. But it was the best I could do, and I am pretty happy with what I did…





<Font size=2><「通行区分の世界統一」 Part 1>  ‘07-12-18</Font>

2008-06-10 13:03:52 | Massy's Opinion

自動車屋の視点から、2070年の世界を考える。環境対策と平和の為に!
             

☆はじめに
1981年日中国交回復3ヶ月位後に、香港経由、マカオ、広州の旅行をした時以来、海外の発展途上国の自動車事情に大きな興味を持った。今から27年前になる。
香港に入り、フェリーでマカオへ、そして、古いキャブオーバーのUDバスで広州へ向かった。道なき道をガタガタ揺られた旅だったが、広州までの間、2台の黒いクラウンの新車にすれ違った。全く周囲とは異質の光景であり、ガイドに聞いたら「役人が賄賂で乗っている」と言う答えだった。当時、東京では既に新車販売の過当競争が激化し、日産対トヨタの下取り中古車の高取り競争が真っ盛り、中古車の販買力が新車販売の決め手になっていた。一方、自動車市場は飽和状態の感じも強くなってきて、「中古車の輸出問題」を人一倍考えるようになった。
帰国して直ぐ、「世界の自動車市場」を調べ、専任者を置いて、中国大使館から訪問を始めさせた。当時は中国も香港は左側通行、広州は右側通行であった。車についてはハンドルの規制は無かった様である。この時代の中国と今の中国の発展を見れば誠に驚くばかりである。これ以降、「中古車輸出」に興味を持ち続けていたが、1991年以降の職場はフリート専門会社であり、公害問題と自動車燃料について日本のLPG車に対する関心が色々な国で強く、方々から情報や引き合いが来た。特にメキシコ、台北、等で講習会等も開催された。1996年”Visit Myanmar”用(ミヤンマー観光年)のタクシー車、350台の引き合いを頂く事が出来た。自動車屋の常識(タク上げ中古を再利用)からは考えられない事だったと思うが、予算の関係もあり、「タクシー中古車」で対応する事にして無事に取引を終えることが出来た。1997年には、北京で開催された“LPG 博覧会”に「タクシー中古車」を左ハンドルに改造し出品した。この旅では北京,上海、広州。福州、深圳、香港と「中古車の左ハンドルへの改造作業」の可能性を探しに自動車界の裏側、各所を回り中国の自動車流通を見てくることが出来た。偶々,この時のプロジェクトメンバーの一人が2007年12月ヤンゴンを訪れる事が出来、当時の車が「未だ元気に走っている」処を見て来た。その報告を聞き当時を振り返りながら色々と将来を考えて見た。

昨今、世界的な景気の不透明感と環境問題や資源リサイクルへの関心が高まっている。自動車業界では先進諸国市場での新車販売は低迷し、発展途上国への中古車輸出が活況を呈し注目を浴びるようになって来た。そこで、本レポートでは我が国において世間からはブラックボックスとなっていたその業界(伝統的な商慣習を含めた)の実情を紹介し、更に、中古車輸出を行う際の一つの大きな障害となっている「通行区分」の問題(右・左ハンドルの違い)に関しても言及し、「世界的な中古車流通の健全な発展」と「温暖化現象防止」を含め、又、都市における「生活環境の維持・整備」という観点から土地に対する経済的価値、法的運用について私見を記して見たい。

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第1章 現状
☆自動車輸出と中古車業界‘07年は中古車の輸出が約130万台で過去最高となった。 国内の新車販売が大きく低迷しているなか、中古車の輸出だけが伸びている。
外国では其の国で正規に輸入されないモデルの「無い車」を欲しがるため、日本国内では高級車の大掛かりな窃盗団が暗躍して時折、新聞を賑わしている。

緩和された輸出検査と発展途上国の根強い需要。発展途上国は自動車に関する法規制も未整備、購買力も伴わず、中古車の要望となり、最近ではドバイのようなフリーポートをハブとして中東各地へ分散して行く。ドバイでは仕向け地向けの改造、特に通行区分に対応したハンドルの右から左への改造等も行っているようだ。中古自動車輸出ビジネスの一番の障害は通行区分に従ったハンドルの改造であり、輸出先各国の法規制(車両に対して、或いは税制)の変化等の情報をリアルタイムに入手する事がこのビジネスでは重要に成っている。

・リサイクル費用の製造者負担(流通過程で消費者とのトラブルを防ぐ)
・ユビキタス時代に移る中で自動車の流通履歴を、マイクロチップ等による世界何処でも車台番号の管理が出来るようにして、メーター改ざん等を防ぎ履歴の明確化を計る。

☆中古車業の川下的地位、と実態中古車業界は昔から川下的地位にある。従って、専門業界としての慣習的に使われている用語も多い。これは何処の業界でも同じであろう。良く使われる業界用語の定義付けをして提言のレベリングをして置こう。
・玉=タマ、ギョク(株やでも使われる)、商品。上がり=(タクシー、レンタカー等)
・下取り車=新車ディーラーで新車(又は中古車)の代金の一部として引き取る車。
・名義人相違・・・=下取り車の名義が新車の購入者の名義と異なる。 最近では割賦、リース、金融物、等複雑な取引が増えているので、新車の注文書(購入契約者)と一致していなくてはいけない。最低、登録上の名義人の委任状は必要。
・抱かせ=中古車業者、修理業者等が介在した商談の場合、特に名義人の確認は必要。
・事故車=一番判定が難しいもの。自損事故か? 車両同志の事故か?人身事故か?
・修復歴あり=上記の原因による車を修復した物。事故跡の修復が「解らないように仕上げるのが「巧い...」「腕のいい修理工」とされている。(一般的に外装=ボディー面)
・仕上げ=商品化 下取りで入庫した車を小売店頭に展示できるようにする。(レモン造り)主に外観上の問題が多いが、最近では車の性能、品質が嘗て無く向上しているので、
中古商品としての商品価値は「外観=ボディー回り」と「走行キロ」が決め手となってしまう。
・ヘコ=小石の飛び跳ね、隣に留めた車のドアー開閉等により出来た小さい凹み。板金は色をボカす為、通常凹み部分の三倍の面積を叩いて塗装を吹き付け、磨き上げる。
・ルークリ=ルームクリーンングの略 エンジンルームのスチームワッシャー、下回り清掃、室内、トランクルーム内等、段階が多岐に渡り、全てが手間仕事で中古車の販売コストになる。
・普通オークション等の車の評価は「内装」、「外装」、「足回り」、「エンジン」の4連段階評価1~5段階評価(=4連5点法)を取っており、最近ではオークション場間での統一も行われている。全てベースは日本自動車査定協会の基準に従っているが、一人、一人の人間がこれ等の判定をするので、レべェリングが非常に難しい。
・選別=下取り車として入庫して来る車を大きく分けて、小売向け、業販向け(オークション出品を含む)、解体処理、の3つに選別する。中古車業務の中で一番重要な仕事であり、市場動向、車に関する細かい知識、修理業者との関係等を熟知していなければならない。小売の展示場に出せるような状態にする事を「仕上げ」と呼んでいる。
・出っ放し=下取りした儘の状態を言い殆ど業販に出す。
・このような一台一台使用状況の異なる中古車を一人一人の異なる人間が評価をするので、一番ポイントに成る目安は「初度登録年、月、走行キロ(つき1000キロ)」となり、
中古車の「メーター改ざん」が後を絶たない。
・中古車流通の過程で名義がかわり登録が抹消されたりするので、当該車両のHistoryがわかり難くなる。
・中古車の売買は2台と同じ車は無い訳で「一物一価」と言われているが、「一車一価」が正しい言い方だろう。「売る人間」も「買う人間」も一人一人違うので「現物主義」Cash on Deliveryが原則的で間違いが無い。この点、今ではオークション場が一種の保証機能を持っている(入金がないと名義変更書類を渡さない)
・2ヶ1(二個一=にこいち)完成車輸入を禁止している国(部品はOK)に向けて輸出する場合、1台を2ヶに分割して部品として輸出する。先方で陸揚げした後、再度一台に組み上げる。実際に現物を見ることは非常に難しい。
・使用済車(=解体車)頭金として下取りした車は前記の通り、ディーラー中古車部門で選別され、使用出来ないと判断された車は解体業者に売られる。近年、大手企業がリサイクルに乗り出しているが、過去にもシュレッダーダストにして、選別するとか色んな方法が取られたが、企業としては採算性が取れないで廃業している。解体業者は一台一台手作業で解体し「部品取り」として在庫品と廃棄物に分けられる。
・裾物=低年式、過走行車、事故車等の低価格の車
・以上中古車業界の専門用語の一部と業態を記したが、川下の流通は個人個人の判断による作業が多く、作業者の倫理観に左右されるケースが多い。リサイクルパーツの流通も新車と異なり、他社銘柄車も多く、特に在庫管理に「手間が掛かり」採算がとりにくい。


<font size=2><strong><中古車価格と土地価格、価格早分かり-Part2> ’08-6-3</strong></font>

2008-06-03 00:00:00 | Massy's Opinion
以下のエントリは2006/09/26<中古車価格と土地価格、価格早分かり>を分かり易くする為に「表」を採用し、解説を追加したものである。

☆ 中古車と不動産は高額商品であり、購入者側は普段知識が豊富に持てるものではない。従って、どちらも信用できる営業員、セールスに聞くことになる。
商談は消費者側の先ず情報不足からスタートするが、消費者側が概要でも価格の仕組みについて知識を持っておく事は必要だとおもう。そこで解り易くまとめてみた。

☆ 中古車の価格について (減価商品)

<iframe src='http://sheet.zoho.com/publishrange.do?id=94e5c0c344618957fe6804e559ef8f2d' frameborder='0' style='height:521px;width:490px' marginwidth='0' marginheight='0' scrolling='no'> </iframe> </iframe>

*中古自動車の価格については第三者機関である日本自動車査定協会が監修しており、年式、型式別、査定基本価格(卸売り、又は小売用のメド)、イエローブック、標準小売価格(消費者と販売業者の取引のメド)はシルバーブックがある。一般小売はしていないが査定協会では購入する事ができる。最近ではIT化進歩により各地のオークション落札価格が一般取引のメドとされている。

☆ 土地の価格=地価について(キャピタルゲインを生む)

<iframe src='http://sheet.zoho.com/publishrange.do?id=537c7c91ae0699a4c61b631a8b8499c2' frameborder='0' style='height:413px;width:495px' marginwidth='0' marginheight='0' scrolling='no'> </iframe>

解説 Ⅰ

1. 公示価格 =地域を代表する標準地の価格を毎年1月1日で評価した価格。
土地売買の一つの基準価格である。

2. 路線価 =主要な道路に面した土地の価格を1㎡当たりで示した価格。相続や贈与が発生した際税額を決める為の価格。1、と異なり標準地だけでなく主要道路に面した全ての土地の価格を示している。税務署や国税庁のHPで閲覧可能。

3. 固定資産税評価額 =市区町村が固定資産税を計算する際に用いる評価額固定資産税は此れを基準に原則1.4%と決められている。

4. 実勢価格 =路線価や固定資産税評価額を基準に推測する。路線価は公示価格(とほぼ同じであり)の80%、固定資産税評価額は公示価格の70%程度に設定されている。実勢価格は信頼の置ける不動産業者に調べて貰うのがよい。
  (参考: 週間現代’06/4/29号Moneyのからくり宝田健太郎)

解説 Ⅱ

1. 上記 二つの表にあるように「土地の価格」と「自動車(中古車)価格」は特性として高額商品であると言う共通点を持ちながら、「土地の価格」は官庁が公に公表している価格がある。
「自動車(中古車)の価格」は一応第三者機関である日本自動車査定協会が公表している形に成っているが、土地ほど明確ではない。

2. 中古車価格については「中古車市場はレモンの市場」と経済学上、「情報の非対称性」の例題として取上げられているように、売り手と買い手に情報の格差が大きいが、より良い「消費者」と成る為には「法定償却率と耐用年数」位は頭の中に入れて。置くべきである。

3. 中古車=一物一価 経済学的には、売り手買い手が「同じ情報を持っていれば、価格は一つである」だが、「中古車は2台と同じ物がない」と言う意味で一物一価が使われる。むしろ、「一車一価」が正しいだろう。
土地=「4つの価格」があると言われている。「一物四価」上記参照。