★Megu’S Reports
おやじに読めと言われた3冊の本の中の一冊。近年のシリコンバレーについての本。鳩山さん、私と同じ世代、立派な履歴。さらっと、Palo Altoに住むことにしたと言うぐらいだから、かなり財政面では安定しているのが伺わられる(笑)。シリコンバレーのカルチャーがよく表現されている本。It sounds goodの話しですが、鳩山さんのようなことができるのは、そこそこの(かなりの?)金銭的基盤がないと、できないことですよ。とりあえず、ここでは、何点か彼に同意する点を取り上げて見ましょう。
・-シリコンバレーで、成功している人。普通に成功している人から、Billionaireまでいますが。普通に成功している人、日本人って、自分をよく見せるものにお金かけるなって、改めて気づく。まあ、不動産も育児費もが高いので、お金をかけるところが違うとも言えるかもしれないけど、ほとんどのハイテク業界の人、あまり関心がないですね、身なりには。T-shirtとパンツって。それが、Billionairになると、T-shirtとパンツなんだけど、それがPradaだったりすることもありますが。だけど、バケーションとか、 健康への投資とか方が大切と思っている人が多いかもしれないですね。
・-テクノロジー・イノベーション=ユーザーが多い。テクノロジーが進んで、昔の慣れているやり方がなくなって、新しい手段に切り替えざるを得ない、テクノロジーを使用できないと遅れてしまう。例えば、デジタル化。これはかなり長い間浸透してるけど、オンラインバンキング。うちの親は、まだ完全に切り替えていない。というか、まだペーパーを信じている。ベイエリアでは、銀行には客が入っていない。日本に行くと、なんでこんなに人がいるのと言うほど銀行が混んでいる。
・-失敗から学ぶ:日本の文化は、一度失敗したら終わり・はずかしいと言う風潮がまだある。以前にもブログで書いた覚えがあるけど、シリコンバレーでは、失敗した人にはセカンドチャンスがあり、逆に投資家は、失敗を成功に変えた“ストーリー”を好む。でも、成功するためには、一人では難しい。人脈があってのこと。自分と同じビジネスビジョンを持った人、お互い成長していける人、人を説得して信じてもらい、支援をしてくれる人があってのこと。・・-“勉強”;日本の教育は受け身。グループでのディスカッション、プレゼンテーションなどが、ほとんどない。会社でも、言われたことをこなせて、会社の業績を上げる人が“できる人”。コーポレートジャパンの中では、自分独自のやり方を見つけて、進んでいく人って、一目置かれる場合もあるけど、ほとんどの場合、好まれなかったりするのでは。出てる釘はうたれる的。日本の教育は、自主性・Out of boxの思考ができる子供を育てられる教育環境がまだ少ない。だから、日本人が海外に出ると、特にアメリカでは、自主性に欠けて、戸惑う人も少なくないんじゃないかな。というか、そう言う人たちは、多分、海外に目を向けないかもしれない。海外に行かなくても、多様な意見、イノベーションが受け入れられる仕事環境・キャリアを築くことで、“生活のための仕事”だけでなく、“仕事が楽しい”と言えるようになるでしょう。
・-転職ですね。日本では、生涯就職がまだ主流。転職が多いと、“長続きできない人”って思われる。アメリカでは、転職は通常。仕事を変えるごとに、給料・タイトルを上げる。他の会社にインタビューして、今よりも良い給料・ベネフィットをオッファーしてもらい、現在の会社と交渉して、給料・ベネフィットを上げてもらうということも多い。転職は通常と言いながらも、私の友達のように、Adobeに25年働いている人もいるんですけど、そのような人でも、リクルーターと話したり、クラスを取って新しいことを学んだり、常に他のオプションに目を向け、新しいことを探している。また、鳩山さんの言う、社内転職というオプションに、改めて気づかされましたね。典型的に、35年、日産自動車で勤めたおやじ。だけど、彼は、日産自動車内で部署・会社を何回か変えている。こういうやり方も、あるんだなと。転職は、良い給料・ベネフィットがけでなく、新しいことを学ぶ、新しい人脈を作る、新しい環境で刺激を受けることが、“仕事が楽しい”につながり、自分自身のことを学ぶ機会になるんでしょう。
鳩山さん、どれだけシリコンバレーの年収が高いか言ってますが。ハイテク以外の業種がないと、生活は成り立っていかないわけで。かといって、ハイテク以外のindustryで働いている人、みんながみんな、同じレベルの年収があると言うわけではない。学校の先生など、重要な仕事のわりに、ベイエリアで生活して行くのは容易ではない。コロナウイルスのパンデミックで、リモートで仕事をすることが、メインとなり、居住費が高いベイエリアから出て行く人が多くいる。今年の春ぐらいから、多くの企業が、出社とリモートのハイブリッドの形態をとっているが、今後、人の移動にどんな影響が出てくるか…。
私自身、シリコンバレーのNon-High tech Entrepreneurとでも言いましょうか。私の仕事もシリコンバレーならでは、成り立つ仕事と言ってもいいですね。精神的にも金銭的にも健康に投資できる人がいるから、私の仕事がキャリアとして成り立つ。14年前に、雇用から自営業への転換。それから“転職”はないけれど、コミュニティーカレッジや大学院の学生に話す機会があったり、日本からきた教授や生徒たちに話す機会があったりと、“学ぶ”ことは多く、常に新しいことを教えてくれる・アドバイスをくれるクライアントに恵まれて仕事を楽しんでいる。で、“趣味”のトライアスロンのトレーニングもできて、できる環境があって、旅して世界を見る機会があってって、こういうライフスタイルもあるんだよって、今の若い人たちに、知ってもらいたい。
最後に…。鳩山さんの薦める本の一つ、“Secret of Sandhill Road by Scott Kupor”。Venture Capitalと起業家について。このSandhill Roadって、スタンフォード大学の近くにあって、2キロ弱ストレッチにのVCのオフィスが固まっている道として知られている。私が週に3回はバイクのトレーニングで通っている道。普段の生活に存在している場所が、本になっていいて、翻訳までされていると、なんか不思議なかんじ。