メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Kamelot の Goast Opera

2007-07-28 13:52:55 | メロディック・ハード
アメリカのメロディック・メタルバンドの8作目。
ロイ・カーンが加入してからは5作目になる。

Kamelotは、とっても好きなバンドだ。
サウンドがシンフォニックに緻密に作り込まれているにかかわらず、歌メロがしっかりしてて、聴きやすいからだ。
今回も、その路線を外していない。

まず、導入部分の1曲目“Solitaire”がいい。
バイオリンの繊細な響きが今までになく、新鮮だ。
重低音の多いKamelotのサウンドに、華麗さと軽快さを与えてくれた。

2曲目“Rule The World”は、ミディアムテンポのシンプルな作品で、1曲目の流れのままKamelotの世界に入れる。

そして3曲目のタイトルナンバーの“Ghost Opera”で、決定打を打たれる。
シンフォニックの格調高さの上に、メタルが存在している!
カーンらしいAメロからサビへの流れが最高だ。
前作『The Black Halo』の“When The Lights Are Down ”によく似ているきらいはあるが、攻撃的なトーマス・ヤングブラッドのギターソロ(もっと長くていいのに)とオーケストレーションのバランスが絶妙だ。
きっとメンバーも、自信作なんだろう。

Epicaのシモーネ・シモンズがゲスト参加している5曲目“Blucher”は、シモーネのボーカルをもっと強くしたらいいのに。
シモーネがオペラちっくなバックコーラスで終わったようで残念だ。

8曲目の“Morning Star”は、ゲストのアマンダ・ソマーヴィレ嬢の美声を生かしている。
10曲目の“Anthem”は、まさにカーンの表現力、ここにあり!
バラードになると、泣きの歌声というべきビブラートと、力を抜いた声が生きてくる。
でも、カーンは声が渋くなったのかな?生声というより、電気処理された声のように聴こえて違和感を感じてしまった。

『The Black Halo』からKamelotのサウンドが暗黒に満ち、淀んできたように感じる。シンフォニックな度合いが強まったのだ。
今作『Ghost Opera』で改善されるかと思ったら、前作の流れを踏襲してて、ちっとも変わらない。先が読めてつまんなくもある。
もっと風通しを良くし、スピードアップして、クリアな曲も入れてほしいな。
重たい曲ばっかりだと、胃もたれしちゃうからね。
3分くらいの、シンフォニックを排除した、テクニカルな高速インストメンタル・ナンバーが入ればいいのになぁ。

曲の完成度は高く、満足しているけれど、“さらに”を求めちゃうのだ。