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板金板の縁に近いカシメ加工

2011年10月20日 | 精密板金 技術
精密板金の丸井工業

―ISO9001&ISO14001取得 若さとパワーで革新を続ける企業です―


板金板の縁に近いカシメ加工。

神奈川県 横浜市 精密板金 丸井工業(株)専務の井手野です。

スタットネジ(カシメネジ)の加工を例にします。これは鉄板・アルミ板・ステンレス板など板金材料に下穴をあけてその穴に専用のネジを打ち込み固定するカシメ加工の一つです。

板金部品に直接ネジが付いている状態で配線や組立作業が出来るのでとても便利な加工方法ですが板にネジを押し込むという特性上押し込んだ時の圧に耐えるだけの板がネジの周りに残っていなければなりません。写真の様に切り口からギリギリの位置にスタットネジの加工指示がある場合、スタットメーカー推奨の圧を掛けると周辺が大きく変形してしまうので余肉を付けて加工後に切断をするという方法をとります。

これはあくまでもお客様の了解を得た上での加工です。確かにこの様な方法で加工すれば図面通りの形にはなりますが、メーカー推奨値を外れた極端に板の縁に近い場所にスタットネジを付ければネジを押さえている周りの板金材料が少ないので取れやすい事は確かです。部品の取付作業時や製品となって出荷され使用している最中に板金材料からネジが外れるかもしれません。できればこのような設計は避け頂けられた方が良いと思います。


精密板金 丸井工業
▲板厚1mmのアルミ板とM3スタットネジです ネジのフランジ部分が板に食い込み固定されます


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▲ スタットネジの位置は板の縁から5.6mm 板の縁の変形が起こり始めるギリギリの位置


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▲ スタットメーカーの推奨圧で加工 微量ですが板の縁は変形します(膨らみます)


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▲ 板の縁から2.5mmの位置に加工した場合 極端に膨らんでしまいます


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▲ 板金の変形を押さえる為に余肉を付けスタット圧入後にこの部分を切断して整えます


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