気ままに

大船での気ままな生活日誌

東近美のTRIO展は面白い

2024-07-12 20:56:34 | Weblog

こんばんわ。

東御苑にイワタバコの咲き始めを見に行った日(6月29日)に、北詰橋門にほど近い東京国立近代美術館(東近美)を訪ねた。TRIO展という面白そうな展覧会をぜひ見てみたいと思っていた。

TRIO展とは、下のポスターに示されているように、東京(T)、パリ(RI)、大阪(O)のそれぞれの美術館、すなわち東近美、パリ市立美術館、大阪中之島美術館のモダンアート・コレクションの中から、共通点のある作品を3点ずつセットの”トリオ”で展示してみようというユニークな展覧会である。

写真撮影も可能で、随分、楽しませてもらった。そして、偶然、この日に東京・大阪の両美術館の学芸員さんによる対談会があり、三点選びの裏話も聞かせてもらい、より楽しく見ることができた。

会場に入るといきなりこの名画トリオが登場。各美術館のコレクションのはじまりの作品だそうだ。そしていずれも座る人というのが”座り”が良い(笑)。左から佐伯祐三の《郵便配達夫》大阪、ドローネーの《鏡台の前の裸婦(読書する女性)パリ、安井曽太郎《金蓉》東京

角度を変えて。東京・大阪の作品はよく見ているが、パリのは初めて。なにか動物かと思ったが、よく見ると裸婦だった(笑)

そして、次々と、共通テーマのタイトルの下に三つの作品が並ぶ。裏話では、作品のサイズもなるべく合わせ、トリオの並びの”見た目”も大事にしたそうだ。以下、すべては載せられないので、ぼくの趣味で適当に選んた。

都市と人々 三都の風景を、そこで生活する人々と共に切り取る。

ユトリロ《セヴェスト通り》パリ お馴染みのモンマルトルの丘に近いパリの街角。

長谷川利行《新宿風景》東京 新宿のビル街の賑わいを鮮やかなタッチで描く。

河合新蔵《道頓堀》大阪 水の都、大阪を象徴する道頓堀川に沿って立ち並ぶ建物と川を行きかう舟と人を描く。

広告とモダンガール 都市の発展は、大量生産と消費、新たな娯楽を生み出した。百貨店では広告のためのポスター芸術が花開く。三越の杉浦非水、近鉄の早川良雄らがけん引する。

パブロ・ガルガーリョ《モンパルナスのキキ》パリ 藤田嗣治のモデルで世に出、”モンパルナスの女王”とまで呼ばれるまで昇りつめたモデル、キキ。

杉浦非水《東京三越呉服店 本店西館修築落成)東京

早川良雄《第11回秋の秀彩会》大阪

近代都市のアレゴリー 古賀は水着姿のモダンガールや工場、飛行船、潜水艦など当時の新しいイメージを雑誌などから引用し画面にレイアウトした。池田は戦争で失われた建築物と焼失を免れた大阪城天守閣を混在して描いた。デュフィの、1937年のパリ万博のため制作された巨大壁画の縮小版。科学技術の発展と都市の近代化が描かれている。左端では電気の精が飛び立つ。

ラウル・デュフィ《電気の精》パリ デュフィの色彩が好き。



古賀春江《海》東京

池田遙邨《戦後の大阪》大阪

都市のグラフィティ 20世紀は路上もアートの生まれる舞台になる。佐伯は乱雑に貼り付けられたポスターを素早い筆さばきで写し取った。実験詩のデュフレーヌは複数の層になったポスターを壁から剥がし、キャンバスに貼った。バスキアは80年代のニューヨークのエネルギーを吸収し描いた。

フランソワ・デュフレーヌ《4点1組》パリ

佐伯祐三《ガス灯と広告》東京

ジャン=ミシェル・バスキア《無題》大阪

写真撮影OKだと、こうして二度も三度も楽しめるのがうれしい。まだ半分ほど残っていますので、今日はこのへんで。(つづく)

。。。。。

大谷選手、今日はついてない日。一死満塁の大チャンスに空振り三振など5打数0安打。チームもフィリーズにスイープ(3連敗)される。加えて、有力と思われた”ベスト男性アスリート賞”にも落選した。すべてのスポーツ界のトップはアメフトのパトリック・マホームズ選手が選出された。200号の祝砲が出なかったわけだ。そろそろ、明日、一発!いくぞ!

では、おやすみなさい。

いい夢を。

コメント (1)
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