goo blog サービス終了のお知らせ 

気ままに

大船での気ままな生活日誌

グリーン・ハワイ

2007-03-03 11:26:34 | Weblog
皆さん、この傘のような木なんの木だか分りますか。そうですね、日立の木です。♪この木なんの木、気になる木、名前も知らない木ですから・・・の日立グループのコマーシャルソングで有名な木です。名前は一応ありますよ、モンキーポッドという豆科の木です。豆の鞘をいっぱいつけていました。ネムの木のように葉が日の出とともに開き、午後になると閉じるそうです。アメリカネムとも呼ばれています。

ホノルルのモアナルア・ガーデンパークの中に、何本もある木のうちのひとつで、一番樹形が良かったですね。オアフ島で一番古い木で、樹齢130年ぐらいだそうです。当時の王様が古い木をみんな切ってしまったため、130年ぐらいで一番なのです。こういう大きな木の下にいると、なんだか安心するというか、ほっとしますね。

翌日、ホテルのロビーで2月26日の朝日新聞国際版をみていましたら、天野祐吉さんの「CM天気図」にこのCMのことが出ていました。・・日本人がいちばん知っている歌はなにか知りません。が、たぶん「この木なんの木、気になる木・・」じゃないかと僕は勝手に思っている。そのCMが始まったのは1973年のことだから、いま34才以下の人たちは生まれたときからこの歌を耳にしている。これだけ聞いたら、あの木はなんの木だろうと気にならないような人は、かなり変った人だということになる・・

気になる木といえば、ハワイにもうひとつ、ふたつ、そういう木がありました。ワイキキビーチに隣接している公園でその木をみつけおどろきました。巨大な幹、そして大きく拡げた傘のような枝、その枝、枝に無数の葉っぱが隙間なく覆い、おおきな木陰をつくっています。そして、あちこちの枝からはたくさんの太い気根が垂れ下がってきています。バニヤンツリー(Indian Banyan)という木で、現地のガイドの人は「菩提樹」と言っていました。太い幹の空洞部には白鳩がたくさん住んでいて、やさしい仏様のような木でした。

その後、この木をいろいろなところで見つけました。ハワイで一番古いホテル、モアナホテルの中庭にも大きなバニヤンツリーが木陰をつくっていました。その下で、ご夫婦や友達グループなどが、お茶を飲みながら、ゆったりとした時間を楽しんでいました。このホテルは1901年に建てられましたが、1904年にこの木がインドから輸入され、植えられたのです。砂地でよく育つ、おおきな木陰ができる、という理由で選ばれたそうです。ですから樹齢は100年以上になります。これはぼくの想像ですが、前述の公園の、そして次ぎに述べるバニヤンツリーも、このときインドから運ばれた苗だったのではないでしょうか。皆、同じような大きさでしたので。

カラカウア通りをはさんで、モアナホテルの向かい側を少し西に行ったところに、真珠など宝石類を売っている小さな屋台のようなお店がたくさん集まった、インターナショナルセンターという地区があります。ここには、そのバニヤンツリーが何本もあり、傘のような枝が重なり合い、緑の葉の大きなテントのようになっています。強い日差しが遮ぎられ、涼しい木陰の中で、たくさんの人々が商売をして、もっとたくさんの人たちが買い物を楽しんでいます。なんて、すばらしい、やさしい木なんだろうとぼくは思いました。そのとき、ふと何故か、庄司薫さんの名作「赤頭巾ちゃん気をつけて」の”ラストシーン”近くの主人公、薫くんの言葉を思い出したのでした。

・・ぼくは森のような男になろう。たくましくて静かな大きな木のいっぱい生えた森みたいな男に。その中で美しい金色の木漏れ日が静かにきらめいていて、みんながやさしい気持ちになって、お花を摘んだり動物とふざけたりお弁当をひろげたり笑ったり歌ったりできるような、そんなのびやかで力強い素直な森のような男になろう・・

もうひとつぼくが感動した木があります。それは、前述の公園を東に5分ほど歩いたところにあるカピオラニ公園の海側の「松並木」です。松といっても、日本の赤松、黒松とは違うアイアンウッドという木です。遠目には松というより、柳という感じですが、近寄って、葉をみると、明らかに松葉です。松そっくりです。これは、1885年に移民してきた日本人が、故郷を偲ぶため、1900年に植えたのだそうです。この「松」は入植時代、戦争時代、復興時代と1世紀の間、日本人の汗と涙の生活を静かに見守り続けてきました。ぼくは松葉をちょとだけ採って、咬んでみました。松の味はしませんでしたが、ちょっぴり塩辛く、なんだか、汗と涙の味のような気がして胸があつくなりました。

・・・・・
この木なんの木   日立グループ企業篇(日立の樹)

作詞 伊藤 アキラ
作曲 小林 亜星
編曲 奥田 政夫

この木なんの木 気になる木
名前も知らない 木ですから
名前も知らない 木になるでしょう

この木なんの木 気になる木
見たこともない 木ですから
見たこともない 花が咲くでしょう
 
いつか葉が繁って 幹が大きく育って
根を広げて 森になる日が来るよ

その日を その日を みんなで待ちましょう
夢見て 夢見て その日 待ちましょう
その日 待ちましょう

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする