放射冷却で冷え切った朝、暖かい布団の中で17年前の大震災翌日のことを思い出しま
した。
私は当時、2度目の会社勤めでしたが、まだ現役で大阪に設置している事務所を任され
ている身でした。
自宅は当然に被害もありましたが、自力では何をすることも出来ず、会社のことも気にな
り行ってみようと思ったのですが、電車は不通、道路は交通遮断しており、どうしたものか
思案していたところ阪神電車が梅田-甲子園間を運転していることを知り、その甲子園駅
まで約15キロを歩くことにしました。
その後、よく映像で見た倒壊した高速道路の横を、道路に被さって倒れている建物を乗り
越えて甲子園駅にたどり着き、ようやく事務所に行ったことを覚えています。
事務所は、幸いロッカーの中の物が散乱していた程度で一安心したものでした。
そんな一件があって数日後のことです。
足の親指に違和感を感じ、よく見ると爪の中が出血しており、長距離を歩いた際に爪に加
わった負担の影響があったのは明らかなようで、その後、両足とも親指の爪が抜けてしまっ
たというハプニングもあった大震災にまつわる思いでの1つです。