先日、こんな相談をいただきました。
”最近切れやすくて、幼児に対しても、怒鳴ってしまったりする。
周りからは、「友人と出かけたり趣味を楽しむ時間を持つなど、
子供と一緒だけでない自分の時間を持ち、気持ちを切り替えるようにするといい」
といったアドバイスを受ける。他にもできることって何でしょう?”
大人から見れば「理不尽な要求」だらけの幼児と、
密室で一日中顔を突き合わせていたら、
精神的にもまいってしまうもの。
出かけたり、人と会ったり、一人の時間を楽しむ時を持つ、
と風通しをよくし、気持ちを切り替える。
そう行動を起こしていくのは大切なこと。
そうした環境や状況を整えるアドバイスについては、
具体的にたくさんありますから、
今日は、自分の「内面へ直接働きかける」ことについて、
書いてみます。
どういう状況で「切れる」のかを分析する
まずは、自分がどういう状況になると「切れやすい」のか、
そのパターンを分析してみます。
・疲れたりおなかがすいたり体調が万全でないとき
・一度or何度か言い聞かせたのに、同じことをして失敗する・痛い目に合う
・いつもはするりとできるのに、なかなかしない
・計画通りにすすまない
などなど。
ひとつひとつの「切れた」場面を、
パターンを分析する機会として生かしていきます。
同時に、以下のようなエキソサイズを日常に取り入れてみます
・自らの思考や感情を見つめる
今自分が何を考え感じているのか?
「いい/悪い」とジャッジする自分もただ見つめてみる。
・自分の身体感覚に気づく
頭の先からつま先までの感覚をゆっくりとスキャンしてみる。
力の入った部分に気がついたら、
吐く息と共に緩めてみる。
ほとんどの人が舌や眉間に常に力が入っているもの。
私自身の場合、右の頭部から肩にかけてすぐにがちがちに力がはいります。
・呼吸にフォーカスする
右と左の鼻腔では感じ方が違うか(多くの人が違うと気づく)。
吐く息と吸う息の温度の違いを感じてみる。
吐く息から吸う息までの「間」に気づいてみる。
・ひとつひとつの動作にフォーカスする
食べるとき:
食べ物の隆起の一つ一つに気づいてみる。
箸が口に近づき、口に入れた瞬間の舌触り、味、噛みたいという衝動を感じてみる。
歩くとき:
地面を踏みしめる足裏、
片足が宙に上がり前へ伸び地面に触れる、
体重が片足から片足へとシフトする、
片足が宙を移動するといった感覚にひとつひとつ気づいてみる。
こうした「マインドフルな時」を、
3分でも5分でも日常に取り入れてみます。
そうして繰り返す内に、
「切れる」前に、少しずつ、
ワンクッション挟めるようになっていきます。
自らの「切れる」パターンもよりビビッドに自覚でき、
切れそう!という自分に気づくことで、
そのまま行動に移してしまう前に、
深呼吸したり、がちがちになった身体の箇所を緩めるなど、
対処できるようになります。
また「ネガティブな感情」に引きずられるよりも、
「ネガティブな感情」をやり過ごせるようにもなっていきます。
もし「切れて」しまっても、
そのままダウンスパイラルが止まらなくなるのではなく、
よりスムーズに自らを取り戻せるようになります。
こうした「内面への直接的な働きかけ」を、
散歩や、気の置けない友人とわいわいしたり、趣味の時間を楽しんだりといった、
環境や状況を整えることと共に用いていきます。
私自身、
そしてこれまで話をさせていただいた方々を通しても
有効だと実感しています。
メソッドのひとつとして、お試しあれ!
「マインドフルネス」について過去まとめたもの:
ユア子育てスタジオ:http://kosodatekyua.com/category/mindfulness/
オールアバウト:http://allabout.co.jp/gm/gc/459838/