マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

奈緒美さんの「築いていきたいウェブや場」についての記事に寄せて、創造の過程は既に始まっているんですよね

2017年04月02日 | お知らせ

『虹色教室通信』の奈緒美さんの記事にある、

矛盾から生まれる「かけがえのないもの」 2

「築いていきたいウェブや場」についてのアイデアを読んでいて、ウキウキとます。

いくつか、こちらに抜粋させていただきますね。

(“ ”内は、奈緒美さんの文章の引用です。改行位置を一部変えてあります)

 

 

築いていきたいウェブや場のあり方

“ウェブ上で、拡充学習や創作のアイデアを載せるにしても、

ひとりの人が発表して、

それを見た人が、「わたしはそのアイデアをちょと発展させてこんなことしました」

「わたしは、こうやって、この部分の問題を克服しました」と

いったひとつのアイデアがどんどんつながっていけるような形があったり、

どこまでも、マイペースで、「自分がやりたいようにつきつめている」という

世界感のようなページもあったりする場はどうか、と思っています。

教室内では、ピタゴラスイッチ作りなどで、そうした循環が起こっています。

 

それには、アイデアを発表しやすい掲示板的な場を設けたり、

作品のコメントに、自分がどの視点から発見したことを書くのか、

場に用意してある視点を表すキャラクターなり記号なりを選んでコメントできるようにしておくといったことです。“

 

 

ウェブを作る側も読む側も、場を提供する側も参加する大人も子供も、

皆がそれぞれの立場で「創っていく場」になるといいですよね。

 

奈緒美さんがおっしゃる「場に参加するすべての人が自己組織化のイメージ」、

現実的なかたちを、引き続き模索していきたいです。

 

 

 

「創造」について

〝「子供も大人も、自分の殻を自分が破りたいと心の底から思うとき、

本気になれるのかもしれません。そのとき力になるのは、

それまで自分がだめだと思っていたところを、新しい形で使ってみること。」とおっしゃった方がいました。

また、「突き動かされたように、以前の経験を含めた自分から一歩前に進むことに

夢中になるとき、創造性を発揮しているということですね。」という声がありました。“

 

創造は、破壊と隣り合わせ。それまでの「再構築」ではなく、「ずれる瞬間」。新しく生まれ変わる契機です。

私は「成長」というのは、人の根本的な欲求だと思っています。子供は、成長したいと思っています。大人も、いくつになったって。

創造というのは、成長への可能性を開く瞬間だと感じています。

それまでの殻をやぶり、未知へと踏み出せる機会に溢れた場にしたいですね。

 

 

長年、子供たちと「つくる場」に身を置かれる奈緒美さんが、とても大切に思うことをあげてくださってます。

 

“教室では、「わたしはやらないよ。」「何もしたくないし」なんて毒づいている

 高学年の女の子も、結局はわくわくする気持ちに負けて、

 夢中になって参加しているような状態が常にあります。

 そんな風に、人が思わず、参加せずにはいられないような場面というのは、

 案外、創れるものだと、体験の中で感じています。

 

ハードルが低くて、すぐにできそうなのに、五感が求めるような面白さがあったり、

 未知の部分を含んでいて、好奇心をそそられるようなものだったり、アイデアがひらめいて、思わず自分を表現したくなるようなものだったりするのです。

子どもたちは、自分の弱い面も含めて、出してみて、認められたいと感じているし、表現することで自分を知りたいと思っています。

それまで評価に傷ついてきた経験を、新しい経験で塗り替えたいとも。

創作活動にしても、拡充学習的な学びの活動にしても、それが自己イメージの刷新となる時、子どもは本気を出します。“

 

子供が本来持っている、創りたいという欲求を引き出していく。

それには、初めから完成度の高いものや見栄えのいいものを求めるのではなく、

「ハードルを低くして」、日常の延長に、創造があるようような場を整える。

なるほどです。

 

 

またTamakiさんのコメントの言葉も、とても印象的でした。

(“ ”内は、Tamakiさんの文章の引用です)

“話し合いをしていて、最初は慣れないせいもありたくさん発言しないととか思っていたのですが、だんだん誰のアイディアだとかどうでもよくなってきて、発言するのもいいし、発言しないで黙ってそこにいるだけでもいいんだと思えてきました。方向性としてもいろんな役割の人がいて、全体としてうまくバランスがとれていたりとか、今回のように体調がいまいちでぼやーっとしていると他の人がひらめいて、かえってうまくいったりとか、なんだか不思議でおもしろく感じています。”

 

ティンかリングの理念に(邦訳本には載っていなさそうなんですが)、こんな言葉あります。

 (『The Art of Tinkering』 by Karen Wilkinson & Mike Petrickより。 翻訳本『ティンカリングをはじめよう ―アート、サイエンス、テクノロジーの交差点で作って遊ぶ』

 

“・ワークをシリアスにとり、それでも自身はシリアスにとらないでおこう

(ティンカリングとは楽しいもの。自らのエゴを流す時、あなたはフォーカスし遊ぶことのできる許可を、自分に与えることができます。そしてそんな時こそ、よい物事が起こるのです)“

 

自分がどうだとか誰がどうだとか流す時、面白いものごとが現れる。

こうした場を作ろうとする過程こそ、まさしくティンかリングであって、既に創造の過程は始まっているのでしょうね。

話し合いを続けていくことを、楽しみにしています。

 

 

さてこちら日曜日。

朝から子供4人と出かけてきます。

それではみなさん、良い日を!


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