マイコー雑記

行き来するもの書き留め場

心に思い浮かべると、 力が湧いてくる人。

2015年02月13日 | 覚えておきたい言葉

心に思い浮かべると、

力が湧いてくる人。

 

そんな人の中に、中村哲さんがいる。

 

父の知り合いで、

二十年ほど前に二度ほどお会いした。

一度は実家の小さなテーブルで一緒に食事をしたのだった。

 

優しい瞳に、

穏やかなたたずまい、

幼子のような柔軟な冒険心と、

いたずらっ子のようなユーモアを持ち合わせ。

と同時に、

とてつもなく固くて強い芯が中心を貫いている。

 

 

30年以上、中東で、医療事業、灌漑事業、農業事業(「ペシャワール会」)に身を捧げられてきた中村哲さん、インタビューに答えこんなことを:

「現地で活動していると、力の虚しさ、というのがほんとうに身に沁みます。銃で押さえ込めば、銃で反撃されます。当たり前のことです。でも、ようやく流れ始めた用水路を、誰が破壊しますか。緑色に復活した農地に、誰が爆弾を撃ち込みたいと思いますか。それを造ったのが日本人だと分かれば、少し失われた親日感情はすぐに戻ってきます。それが、ほんとうの外交じゃないかと、僕は確信している」


アメリカに暮らし、「とにかくまずは銃で押さえ込む」が当たり前な風潮にどっぷりと浸り。

子供達にもこうした「力の虚しさ」を伝えることの難しさを、ひしひしと感じている。

力をもってひとまず対処する人々、力を用いず膨大な時間とエネルギーをかけこつこつと築こうとする人々、これは「役割分担」とくくられるものなのだろうか。

 

「我々の歩みが人々と共にある「氷河の流れ」であることを、あえて願うものである。その歩みは静止しているかの如くのろいが、満身に氷雪を蓄え固めて、巨大な 山々を確実に削り降ろしてゆく膨大なエネルギーの塊である。我々はあらゆる立場 を超えて存在する人間の良心を集めて氷河となし、騒々しく現れては地表に消える小川を尻目に、確実に困難を打ち砕き、かつ何かを築いてゆく者でありたいと、心底願っている。 」(『ペシャワールにて』より)

 

中村哲さんのたたずまいに力をもらいつつ、北の果てでこつこつと、できることをしていきたい。

 

 


日本の大学入試

2015年02月13日 | 雑感

日本の大学入試も、

もっとフレキシブルに受けられるようになればいい。

 

年に何度か受けられたり、何度も挑戦して一番いいスコアを選べたり。

社会に出てインターンやボランティアや働いたりという体験を積みながら、

手軽に受けられたり。

 

ひねくり回した振り落とすためのテストじゃなくて、

全般的な基礎知識が身についているかをシンプルに見るテストにして。

 

若くて多感な時期を、

テストのための勉強にかけるのでなく、

もっと多角的な知識体験を積むために費やせるよう。

 

あとはそれまでの活動や、面接などを基に入学審査。

 

試験のみに頼るのが「平等」だと言う意見もあるけれど、

学校側それぞれの「独断と偏り」が入り込むなら、

また「知」にも多様なカラーが出る。

 

生徒側も学校側も互いに色の合った学校/人物を選んでいけばいい。