Music from Gen-dai

お気楽色の僕らのBlue

乙なもの

2010-08-14 00:01:28 | 日記
休みも早いもので今日で4日目。

ここまで「のんびり」と言いながらやや「動きすぎ」の毎日。


今日は地元の大きな花火大会。

嫁、息子は勇んで出掛けたが僕は家で一人お留守番。

昔から花火は嫌いではないが、花火大会の人混みが苦手である。

ましてや帰りの渋滞は輪をかけて好きではない。


相変わらずのひねくれ者と言われそうであるが

ウチのマンションの屋上から「のんびり」と

人混みを気にすることなく眺める程度で良いのだ。


Jazz Pharaohsの「 Old Man Time」(2003)

1. Trouble In Mind
2. Old Man Time
3. Minor Swing
4. You Turned The Table On Me
5. Topsy
6. St.James Infirmary
7. Careless Love
8. Love Me Or Leave Me
9. Lost Mind
10. The Pharaohs Stomp


スタンリー・スミス率いるオールドジャズコンボの初録音作品。

オースティンの名門ジャズクラブ「Elephant Room」の看板として毎週水曜日に

演奏を続けて来た彼らの円熟味の一枚。


そのオールドタイミーなサウンドは、まったく肩の凝ることの無い

緩やかな空間を与えてくれる。



スタンリーの歌声、クラリネットはスパンカーズの時のそれとは

明らかに違って聞こえる。

11分を超えるナンバー「Careless Love」

渋さ、優しさ、人生の酸いも甘いも取り込んだ音楽とは

まさにこういうものなのだろう。



大輪の花火も距離を置いてみればサイレントムービーの様。

傍らに流れる彼らの緩やかな音楽を聴きながら

一人で贅沢に楽しむのも「乙なもの」



休みの醍醐味をやっと味わえたそんな一日である。

(勿論ここだけの話であるが。。。)
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三人

2010-08-13 16:00:23 | 日記
20代半ばの最も多感な頃に偶然にも福岡の地に集った「三人」

それぞれが家族を伴って昨日は久々の「再会」を果たした。


あの頃共に聴いていた「音楽」や弾いていた「ギター」は

間違いなく僕らの絆を固いものにしてくれた。


それぞれがいろんな場所を経由して自然な流れで戻って来た故郷。

15年前とは場所は異なるが「音楽」と「ギター」という共通項は

変わらないあの頃の空気を思い出させてくれた。


The Youngbloodsの「Elephant Mountain」(1969)


1. Darkness, Darkness
2. Smug
3. On Sir Francis Drake
4. Sunlight
5. Double Sunlight
6. Beautiful
7. Turn It Over
8. Don't Let the Rain Get You Down
9. Trillium
10. Quicksand
11. Black Mountain Breakdown
12. Sham
13. Ride the Wind


活動拠点をニューヨークからサンフランシスコに移し1969年に発表された3rdアルバム。

本作よりジェシ・コリン・ヤング、ジョー・バウア、バナナ・ローウェル・レヴィンジャー

の三人体制となるも、非常に多彩なジャンルの音楽を盛り込んだ最高傑作との

呼び声の高い一枚である。


哀愁のあるフィドルとメロディが印象的な「Darkness, Darkness」

前半のトラディショナルな風情と、間奏のハードなギター以降の後半のテンション。

バラエティに富んだ本作にふさわしい幕開けである。


続く「Smug」はコーラスワーク、歪みの少ないメロディアスなギターと

まさにグッドタイミーな佳曲。


「On Sir Francis Drake」は多面体的にジャジーな演奏が繰り広げられるインストナンバー。


そして言わずもがなの名曲「Sunlight」

アコースティックな楽器群の響きと、柔らかなヤングの声の響き。

両者が見事に合わさって最高の調べを奏でている。


ファンキーな後半の幕開けとなる「Beautiful」

長めの間奏の各楽器のタイトかつファンキーなせめぎ合いがとにかくイカしている。


「Rain Song」は三人の演奏の楽しさがダイレクトに伝わって来る

肩の力の抜けたコミカルな雰囲気のナンバー。


軽快かつ力強いホーンや流麗なストリングスに彩られた「Quicksand」

本作の中では異質な感じのするソウルナンバーであるが

これまたヤングの声にジャストフィットしている。


そして本作を締めくくる「Ride The Wind」

文字通りゆるやかなそよ風に乗って空を駆け上がるような彼らの代表曲である。



様々な楽曲を繋ぎ合わせるのは1分足らずのジャムセッションナンバー。

音楽と楽器で繋がれた「三人」の「息吹」を

最もそこに感じとることが出来るのは僕だけではないはずである。
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5時間目

2010-08-12 00:15:00 | 日記
吸引の薬の効果絶大で久々に安眠の出来た昨夜。


今日は早朝から実に15年ぶりくらいに「プール」へと出掛けた。

僕らが10代、20代の頃通っていた大人用のプールは取り壊されたようで

ほぼ小学生低学年以下のファミリー向けのプールへと様を替えていた。


正直な所あまり気乗りはしていなかった訳であるが

台風4号の影響からか、夏の焼けつくような日差しも殆どなく

終始過ごしやすい状況であった。



Marcos Valleの「Previsao Do Tempo」(1973)


01. Flamengo Ate Morrer
02. Nem Paleto Nem Gravata
03. Tira A Mao
04. Mentira
05. Previsao Do Tempo
06. Mais Do Que Vaisa
07. Os Ossos Do Barao
08. Nao Tem Nada Nao
09. Nao Tem Nada Nao
10. Samba Fatal
11. Tiu Ba La Quieba
12. De Repente Moca Flor



日本語に訳すと「天気予報」となる彼の10枚目アルバム。

Azymuthを従えての非常に完成度の高い「音響」に満ち溢れたサウンド。

ブラジル音楽を遥かに飛び越えた極上の音楽が聴ける贅沢な一枚である。


リオの人気サッカー・チーム、フラメンゴへの愛情を歌った「Flamengo Ate Morrer」

良質なメロディは一度耳にすると忘れることは無い。


歯切れの良い軽快なサウンドと良い意味での脱力感のある歌いっぷりが

妙にマッチしている「Nem Paleto, Nem Gravata」


イントロから炸裂するスペーシーなうねるシンセが耳にこびりつく「Tira a Mao」


キング・オブ・ブラジリアンファンクの称号を与えるに値する「Mentira」


スペーシーでありながらフォーキーさも兼ね備えた「Mais Do Que Valsa」

「ワルツ以上に」という邦題に、大きく頷けるナンバー。


Joao Donato、Eumir Deodatoとの共作による「Nao Tem Nada Nao」

最強の3人の英知が織り込まれた本作のメロウサイドを代表する一曲。


夏の通り雨のような一服の清涼感を感じさせる「Tiu-Ba-La-Quieba」



全編を通して、決して複雑な曲構成では無いのに

何十構造にも感じさせる奥の深いサウンド。

「流水」プールのごとく一度身を任せればエンドレスな

心地よさへと誘われるMarcosの世界。



帰宅後誰よりも先に昼寝についたのは僕。

午前中プールがあった日の「5時間目の居眠りの心地よさ」を

何十年ぶりかに思い出した一日であった。
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セーフ

2010-08-11 21:13:27 | 日記
昨日から待望の連休。

にもかかわらずスタートは朝から病院に。


ここ最近あまりに夜と明け方の咳がひどく眠れない。

だましだまし過ごしてはいたものの

さすがに病状の確認くらいはしておかないとマズい状況であった。


おそるおそる診察室に入り状況を伝えると「咳喘息」とのこと。

薬の吸引でなんとかなるとのことで結局大事にはいたらなかったが

体の衰えを感じずにはいられない昨今である。



The International Submarine Bandの「Safe At Home」(1968)


1. Blue Eyes
2. I Must Be Somebody Else You’ve Known
3. A Satisfied Mind
4. Folsom Prison Blues/That’s All Right
5. Miller’s Cave
6. I Still Miss Someone
7. Luxury Liner
8. Strong Boy
9. Do You Know How It Feels To Be Lonesome?



グラム・パーソンズが結成したThe International Submarine Bandの唯一の作品。

その後Byrds, The Flying Burrito Brothersとより密度の濃い

「カントリーロック」を完成させて行く彼の原点となる作品。


南部の「土臭い音楽」と「カントリー」を程よく混ぜ合わせた

「未成熟」ではありながらも無垢な「情熱」がつまった

まさに「カントリーロック」の幕開けとなる一枚。


イントロのペダルスティールギター、メロディアスなコーラスワーク

冒頭から「Blue Eyes」「I Must Been Somebody Else You've Known」と

名刺代わりとも言える「カントリーロック」の序章がここに始められている。


三連のゆるやかなリズムの「A Satisfied Mind」

対称的なR&Rスタイルの「Folsom Prison Blues /That's All Right」

この辺りの引き出しの多さもグラムの魅力の一つである。

どんなスタイルでもハマってしまう彼の歌声が素晴らしい。


ホンキートンクピアノと軽やかな歌がガッチリハマった

ジョニーキャッシュの「I Still Miss Someone」


本作中一番「カントリーロック」という言葉が似合う

グラム自身のペンによる「Luxury Liner」

彼のソングライティングの非凡さが光る一曲である。


エンディングを飾る「Do You Know How It Feels To Be Lonesome?」

後にThe Flying Burrito Brothersでも再演されることとなるナンバーであるが

シンプルでありながらも妙に耳に残る一曲。




取りあえずは「セーフ」ということで少し気持ちも軽くなった連休のスタート。

この休みはあんまり無理せず家でのんびりした方がよさそうである。

(といいながらも、何かと予定は満載なのであるが。。。)
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ブーツ

2010-08-07 23:13:19 | 日記
日増しに大きくなる息子。

と同時に今まで身につけていた服や靴が合わなくなっている。


どうせすぐに着られなくなるので「手軽なもの」で済ますか

一時でも気分良く「イイもの」をチョイスしてあげるのか。


先日地元のセレクトショップで見かけたキッズ用のClarksのデザートブーツ。

日本国内のわずかなショップのみ限定で先ずは今年先行展開されるとのこと。

少々お高くはあるが、迷わず彼の秋冬の足元にと予約した。


我が家の靴箱には、これで僕と嫁と息子の三足の「デザートブーツ」が

揃うことになる。



Taj Mahalの「Happy Just To Be Like I Am」(1971)


1. Happy Just to Be Like I Am
2. Stealin'
3. Oh Susanna
4. Eighteen Hammers
5. Tomorrow May Not Be Your Day
6. Chevrolet
7. West Indian Revelation
8. Black Spirit Boogie



ブルースにカリビアン、アフリカンな要素を滴るほどに振りかけた早すぎる作品。

71年にして、この突き抜けぶりには脱帽である。


冒頭のタイトルナンバー「Happy Just to Be Like I Am」

タイミングばっちりに良い意味でチープなホーンが華を添える

文字通りのハッピーソング。


シンプルなギターサウンドにお気楽なフルートが絡み付く「Oh Susanna」

控えめにバッキングに徹するギターがたまらなく格好いい。


各楽器がそれぞれに跳ね上がりながら

絶妙の一体感をなす「Tomorrow May Not Be Your Day」

Tajの歌もいつになく跳ね上がってエネルギッシュである。


カリビアンサウンドの核となるスティール・パンを

ふんだんに取り入れた「West Indian Revelation」

底抜けに明るいコーラスがより楽しさを増幅させている。


エンディングを締めくくる「Black Spirit Boogie」

最後まで突きぬけたフリーキーなスライドが

独特の余韻を残すこととなる。




僕のブーツデビューはたしか18歳。

彼のブーツデビューは2歳半。

少し背伸びした足元の「ハッピー」な感覚を、あの頃の僕と同じように味わってもらいたい。

(2歳じゃきっと分からないであろうが。。。)
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