Cape Fear、in JAPAN

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俳優別10傑 海外「は行」篇(1)

2016-07-05 05:53:33 | コラム
~ハーヴェイ・カイテルのキャリア10傑~

デ・ニーロのキャリアが「陽」からのスタートだとすれば、ハーヴェイ・カイテルは間違いなく「陰」からキャリアをスタートさせている。

今でこそ映画小僧にとっての兄貴的存在だが・・・いや、なかなか陽の目を見ることがない「不遇の時代」があったからこそ、才能のある若手に手を差し伸べる「兄貴的な」優しさを持つようになったのだろう。

そんなカイテル兄ぃは、現在77歳。
まだ60代だと思っていたからオドロキ、逝去したばかりのマイケル・チミノと同年である。(チミノの追悼文は、明日掲載)


太り気味なのに腹筋が割れている―そんな不思議ちゃん体型を誇るカイテル兄ぃの、個人的10傑は以下のとおり。

魅力的なキャラクターを数多く演じているので、なかなか難儀な選出でした。


(1)『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(92)



タイトルがすべて。
車中の娼婦をオカズに「路上で自慰」を始めるカイテルの、鬼気迫る演技を見よ!!

(2)『タクシードライバー』(76)

アイリス(ジョディ・フォスター)を囲うポン引きを演じる。

そうカイテルは、初期スコセッシ映画の常連だったのだ。

(3)『テルマ&ルイーズ』(91)

(暴走する)ふたりのヒロインを助けようと、必死に説得する警部を熱演。

(4)『レザボア・ドッグス』(92)

ミスター・ホワイト。

仁義を重んじるキャラクター性も素敵だが、ジッポーの火のつけかたが格好いい。


しかしこのショットは、素敵だねぇ。
血みどろの撮影、ミスター・オレンジ(ティム・ロス)とのツーショット。



(5)『ピアノ・レッスン』(93)

寡黙な男だから、エイダに愛されたのかもね。




(6)『スモーク』(95…トップ画像)

毎朝、同時刻、同じ場所にカメラをセットし、同じアングルで同じ通りを撮っている―そんな主人公。

(7)『最後の誘惑』(88)

「裏切りの」ユダを演じる。



(8)『ミーン・ストリート』(73)

投稿者さんも書いているが、たしかに格好いいタイトルバック。




(9)『ユリシーズの瞳』(95)

巨匠アンゲロプロスの映像叙事詩。
カイテル兄ぃは、映画監督A―つまりアンゲロプロスの分身を演じている。

(10)『コップランド』(97)

何度目かの、デ・ニーロとの共演。
このころには、もちろん、ふたりとも「陽」の存在となっている。

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明日のコラムは・・・

『80年代の狂人 ~追悼マイケル・チミノ~』
コメント (3)
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