一昨年から、「投資信託事情」編集長の島田知保さん、パワーソリューションズ取締役・高橋忠郎さんとともに選定しているの「1億人の投信大賞」ですが、今年もその結果を公表しています。
「現役世代が長期の資産づくりの中核に据えられる投信とはどういうものだろう」という3人の想いから、選定基準を考えました。今回は3回目の選定で、2015年10月末時点の公募の株式投資信託5258本の中から一定の基準でスクリーニングし、部門ごとに順位をつけています(定量評価のみです)。
<スクリーニング基準>
今回は2015年10月末時点のデータをもとに、まずは対象ファンドを絞り込みました。
・ETF、SMA(投資一任勘定)・ラップ、DC(確定拠出年金)専用投信は除く
・決算が年1~2回のもの(→決算回数が12、6回、4回の投信を除外)
・運用期間3年以上(→運用実績3年未満の投信を除外)
・純資産総額が30億円以上(→純資産総額30億円未満を除外)
・直近36カ月のうち資金が純入流した月が24回以上(→過去36カ月のうち資金の純減月数が13カ月以上の投信を除外)
・ブルベア型など短期投資向けを除外
・投資テーマ・対象通貨(日本円以外)など限定される「特化型」を除外
→この時点で残った投信は約80本です。
<優秀ファンドの選定>
残った投信を以下の3つで点数化して、部門別に順位を決めました。
①運用実績
(アクティブ投信は対ベンチマーク超過リターンが高いもの(各月のベンチマークと比較した勝率、パッシブ投信はトラッキング・エラーが小さいもの)
②シャープレシオが高いもの
③資金流出入の標準偏差が小さいもの(資金安定度=資金流出入のブレ)
*同点の場合は、アクティブは3年のリターンが高い順、パッシブはトラッキングエラーが小さい順、アクティブとパッシブはリターンで順序を決める
さて、どんな投信が選ばれたのでしょうか?今年から「1億人の投信大賞」のサイトで順位を公開しています。現時点ではランキングだけですが、過去2回のランキングを含めて順次公開していく予定です。ぜひご覧ください。
また、いま発売中の『日経WOMAN』2016年3月号の特集「発表!日経WOMAN」投信大賞2016」の選定にも協力しています。
こちらは、「1億人の投信大賞」のスクリーニング基準で候補となる投信をピックアップ。その中から、投資初心者であり、働く女性が購入しやすいといった観点を加えて、「日経WOMAN」編集部が投信大賞を選んでいます。某バランス型の投信です。こちらもぜひ誌面をご覧ください。