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ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子のブログ。
お金に関する情報や日頃感じたことを発信していきます。

日本版ISAスタートをにらんで変わる"直販"!?

2013-04-12 20:20:05 | 直販投信

投資信託の運用会社の中には、販売会社を通さずに運用会社が直接投資家に投信を販売する、いわゆる「直販(チョクハン)」形式をとる会社もあります。こうしたチョクハン各社ですが、直販以外に販路を広げる動きが広がってきています。

●レオス・キャピタルワークスの運用する「ひふみプラス」(直販の「ひふみ投信」と同じマザーファンドで運用)は、SBI証券、上光証券、カブドットコム証券、マネックス証券に続き、4/15からはあかつき証券でも販売を開始するそうです。詳しくはこちら

●コモンズ投信の「コモンズ30ファンド」も、ソニー銀行に次いで、楽天証券、マネックス証券での取り扱いを始めています。詳しくはこちら
コモンズ投信はSBIベネフィットシステムズのインフラを活用して確定拠出年金(企業型・個人型)への参入をはかっています。詳しくはこちら
ただし、個人型DCについては注意点もあります。SBIベネフィット・システムズに問い合わせたところ、「コモンズ30ファンド」が購入できるのは、SBIベネフィット・システムズが運営管理機関として新たに提供する「SBIつみたて個人型年金プラン」のみ。SBI証券の「SBI証券個人型年金プラン」では今のところ取り扱う予定はないとのこと。SBIベネフィット・システムズの「SBIつみたて個人型年金プラン」はオールアセットマネジメントという手続き仲介業者を通じて申し込む形となっていて、年間の口座管理手数料も6744円/年かかります。 

 こうした動きは、来年1月にスタートするISA(少額投資非課税制度)をにらんだものでしょう。従来通り、運用会社との対話などを重視する人は直販で、利便性を重視する投資家は他の販売会社で購入するというすみ分けは進むかもしれません(直販投信に1つひとつ口座を開いていくと、どんどん口座が増えていき、管理が大変になるのも事実で、口座管理のラクさなどを求める人はネット証券などに集約していく感じでしょうか)。

 日本版ISAについては、今のところ、さわかみ投信、セゾン投信、コモンズ投信が参入を表明しています。ほかの会社についてはまだわかりません。
 ISAの件、対応は各社違ったものになるかもしれません。ISA口座対応の有無についても注目はしていますが、それ以上に、そうした判断に至った経緯・理由をしっかり説明してほしいと思っています。また、「本当は直販のプラットホームがあって、1社ISA口座開いたら、いろんな直販投信が買えるになればいいのに」といった個人投資家さんの声も添えておきます。