ひねもすのたりにて

阿蘇に過ごす日々は良きかな。
旅の空の下にて過ごす日々もまた良きかな。

揚げ出し・・・

2008年12月17日 | 酒と料理と
先日、すっかり枯れてしまった里芋の茎をきり、
芋の収穫をした。
自然というものは実に偉大である。
植えた芋は、大丈夫かいというほど小さなものだったのに、
数ヶ月の間に大きく成長し、その周りにたくさんの芋を従えている。

収穫した里芋は、2日ほど天日干しし、土を乾燥させる。
その後、箱に入れ、毛布等で厳重に包んで保存する。
冬越しさせないといけないので、大変なのだ。

すぐに使うものは、自作の芋洗い道具で土を落とし、
これも水切りをしてから置いておくとしばらくは保つが、
そんなに長くは保存できない。

小さい芋は、よく洗って、皮のまま塩水でゆがく。
柔らかくなったら取り出して、手で皮を剥いてそのまま食べるか、
ちょっと甘めの生醤油に付けて食べる。
これも非常に美味くて、クセになる。

里芋は、五角形に切ると形もよく味もよく染みこむらしいが、
家庭で使うものにそこまでする必要はない。
薄口醤油に酒、みりんを入れ、出汁を加え柔らかくなるまで煮込む。
味がついたら取り出しておく。

カツオの出汁に、やはり酒とみりん、薄口醤油に砂糖をほんの少し加えて、
すり下ろした大根を混ぜ、揚げだし汁を作っておく。
先の、煮っ転がした里芋に片栗粉をまぶし、油で揚げる。
これを深皿に入れておき、
揚げだし汁に火をかけて、溶き片栗粉を入れてとろみを付ける。
これを揚げた里芋の下半分までくらい入れる。
上には、柚の皮を小さく千切りしたものを載っけて完成。

上品で、柔らかい味がする。
揚げ出しといえば豆腐だが、野菜も捨てがたい。
茄子を天ぷら風に揚げたものも、これに合う。
ただ食感の堅いものはいまいち揚げ出しには向かない気がする。

この料理には、昨日送ってきたばかりの
「鍋島 純米吟醸中汲みしぼりたて」を合わせてみよう。
新酒のフレッシュな口当たりと、オレンジのような香り。
熱々の揚げ出し里芋とのハーモニーだ。
至福の瞬間。
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