紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

大英博物館展

2015年04月22日 | 美術館・博物館
知らないうちに始まってました、大英博物館展。実はきのう別の展覧会を見に上野に行ってたんですが、それはまあのちほど。
大英博物館だからエジプトものが多いという、ベタな構成ではなさそうな今回の展覧会。石器や縄文土器、金貨など世界中から収集(寄せ集め!?)されたモノを通して、人類の創造の歴史を見ることがテーマのようです。個人的にはイラクで出土した「ウルのスタンダード」が良いですね。この「青い箱」が何なのか未だにわからないのも神秘性があって。
ローマ皇帝の胸像みたいな美術品から、どう見ても日用品にしか思えないモノまで大英博物館のコレクション様々100品。さすがに図録は買いませなんだ。

ちなみにきのうは東京藝大美術館の「ダブル・インパクト 明治ニッポンの美」展と、東京国立博物館で開催中の「インドの仏」展を見に行ってました。ダブル・インパクト展は東京藝大とボストン美術館のふたつのコレクション企画だそうで。まあ個人的には展覧会のチラシに載っている骸骨に心惹かれたんですけど。
けっこう良いかも…ボストン美術館の所蔵品のおもしろさ、明治時代の日本美術を収集した先見性には恐れ入ります。小林清親「九段坂五月夜」、横山大観「滝」「樹間の月」、下村観山「大石内蔵助」が好み。
中川八郎「仁王」、吉田博「妙義神社」の絵は心に響くものあり。

東京国立博物館の表慶館で開催されている「インドの仏」展ですが、この表慶館の2階に上がれるだけでも貴重な機会だと思います。いつも東洋館のインド・ガンダーラのフロアとかガラガラなのに、何でこんなに混んでんの!?的な混み具合なんですが。コルカタ・インド博物館の展示物だからこんなにすごいんでしょうか。コルカタじゃなくてカタコル...。
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若冲と蕪村とマグリット

2015年04月15日 | 美術館・博物館
「図録重っ」...鮮やかな動植物絵のイメージがある伊藤若冲。与謝蕪村は俳人だったような…そんな考えが吹っ飛ぶ今回の美術展。江戸時代を代表する絵師、若冲と蕪村の展覧会が、六本木のサントリー美術館で開催されています。
エアーブラシで描いたようなぼかしと精緻な表現。水墨画でも卓越した筆さばきを見せる若冲。対して蕪村は軽妙なタッチの絵を描きます。俳句で腕を鳴らした与謝蕪村、その感性が光る配置の妙。
蕪村の「五月雨や」自賛画、「柳ちり」自賛画、『富嶽列松図』が良いですね~。若冲は『達磨図』、『箒に狗子図』、『石峰寺図』、『托鉢図』が好み。最後の2作品は現代に通じるデザインかもしれません。ちなみに会期中の展示替えが多くて、もう見られない作品もあります。
生誕三百年で同い年。京の都で活躍し、ご近所さんでありながら交流した跡はなし...いまこうして同じ展覧会で相見えるとは。

このあと新国立美術館のマグリット展も鑑賞。シュールすぎてよくわかりませんでした。
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手羽先のはばたき

2015年04月07日 | 美術館・博物館
雨なのにけっこう混んでますけど? 「ボッティチェリとルネサンス」展。先日の上野ではバロック美術を代表する画家、グエルチーノの描いた油彩画を堪能しました。渋谷のBunkamuraで開催されているこの展覧会では、日本初公開を含む十数点のボッティチェリ作品が見られるそうで。
ウフィツィ第2章的なかんじの「ボッティチェリとルネサンス」展。テンペラ画特有の淡い色彩に魅せられます。天使が舞い降りる《受胎告知》のようなドデカイ作品も展示。ボッティチェリの描く聖母子に祝福されたかのような、癒しの空間がそこには或りました。
ボッティチェリは言うに及ばず、この展覧会で心惹かれたのが、フランチェスコ・ボッティチーニの《幼子イエスを礼拝する聖母》。これは細かく描かれた花に注目。偽ピエル・フランチェスコ・フィオレンティーノの《聖母子と洗礼者聖ヨハネ》。マットな色調で描かれた聖母子は、まるで色付き版木のよう。手の込んだ額装も見事な作品でした。
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