紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

PERFECT DAYS

2023年12月25日 | 写真・映画・音楽
朝、ほうきで掃く音で目が覚める。
薄っぺらい布団を畳んで、もみじに葉水をやる。
台所で顔を洗い、作業着に着替えてアパートの扉を開ける。
空を見上げて...今朝の天気はまあまあか。

自動販売機で缶コーヒーBOSSを一本。道具満載の軽自動車で向かう先は公衆便所。
時折スカイツリーをチラ見しながら運転する主人公。車内から響くのはカセットテープの古い音源。
今日も普段通りの一日が始まる。

カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した役所広司さん主演作『PERFECT DAYS』です。公共トイレの掃除人役という、何とも想像できない役回りを務められた役所さんですが、これが見事にどハマりの映画になっていました。最近の都内にあるトイレは面白いデザインのものが増えているようで、劇中にもいろんな公共トイレが出てきます。透明ガラスで一見丸見えなトイレが、鍵をかけるとスモークガラスになるものとか。そういったトイレを隅から隅まで徹底的に綺麗にしていく役所さん。見えないところは小さなミラーを駆使して確認する念の入れよう。仕事が終われば銭湯で汗を流し、行きつけの飲み屋でちょいと一杯。夜空に輝くスカイツリーを眺めながらおんぼろアパートに帰り、古本を読みながら眠りへと就く...。言うなればある男の「ルーティン」を克明に記録したような映画かと思います。そんな代わり映えのない毎日にも、時には不協和音のように「乱す」事柄が出没し、主人公の日常を揺さぶることも。それでも軌道修正してまたいつもの生活を続ける主人公。代わり映えのない毎日に見えますが、空の表情や雲のかたちはひとつとして同じものはなく、その一瞬一瞬は儚く過ぎ去っていくんだと、何だか禅のようなお話の映画だと思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画のはしご

2023年12月19日 | 写真・映画・音楽
毎週月曜日はau割で東宝系の映画料金がお得ということで、本日は『屋根裏のラジャー』と『ゴジラ-1.0』を見に行こうと思います。

多くのスタッフがジブリ出身というスタジオポノック。『屋根裏のラジャー』もジブリの意思を継いで作品を生み出していることでしょう。この物語の舞台はイギリス。少女アマンダには空想上の友達「ラジャー」がいます。アマンダが想像した素晴らしい世界を冒険するラジャーとアマンダ。現実世界に戻ってきてもラジャーの姿は誰にも見えることはありません。ある時思いがけず離れ離れになってしまうふたり。アマンダの心から忘れられると空想上のラジャーは消え去ってしまいます。果たしてラジャーの運命は如何に〜。
クリスマスシーズンに見るとほっこりとしていいんじゃないでしょうか。「屋根裏の誓い」の真実が明かされる時...ああもう映画館で見てちょうだい。
骨っこガリガリと小雪ちゃんがツボです。

『ゴジラ-1.0』が始まるまで20分くらい余裕があるので、売店でちょびっとチキンとチョコクリームチュリトスとジンジャエールのSサイズを買ってきました。ドリンクMなんて飲みきれませんし。
今回の『ゴジラ-1.0』はゴジラ生誕70周年記念作品ということで...実は初めてゴジラを見るんですが、今までかなりの数のゴジラ映画が制作されてきたんですねえ。初期に比べてさぞかし特撮技術が上がっていることでしょう。
戦争末期に小さな島で遭遇した恐竜のようなもの。恐怖ですくみ上がり何もできなかった主人公。戦後それが再び東京に迫り来る。復興途中の銀座が一瞬にして瓦礫の山になっていく光景を、近くのビル屋上から実況中継しているシーンが印象的でした。
「あの日劇が!!」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマスマーケット

2023年12月11日 | Weblog
横浜の赤レンガでクリスマスマーケットなる催しが行われているとのことで、数年振りに横浜までやってきました。本当はカメラを持って行こうか迷いましたが、現地で何を買うかわからないので今回はスマホだけにしときます。
クリスマスマーケットとは何ぞや...ドイツを中心にヨーロッパ各地で中世から続く伝統的なお祭りらしいです。まあ「酉の市」みたいなものですかね。ロマンテックな雰囲気の中で(冷笑)ホットワインを飲みながらクリスマスのお飾りを選んだり、一般の方にはなかなか映えるイベントになりそうです。個人的にはドイツのソーセージが食べたいですねえ。いろいろ屋台がありますんでそこが楽しみ。



靴底に見えるイカスミのパエリア。とろとろチーズをかけたソーセージ盛り合わせ。潮風を感じながら熱々のソーセージをいただきます。目の前には大海原が広がる絶好のロケーションですよここ。食後はマーケットの物販店をぶらり。赤レンガ倉庫の雑貨店もクリスマス系のグッズが多いので、そちらもぶらぶら散策します。



赤レンガから山下公園の方に歩きます。埠頭にはあいにく豪華客船は停泊していませんでした。そういえばこの辺りガンダムがいるんですよねえ...。



ドックのそばまで行くと何やら動きが。ちょうどいいタイミングでガンダムが起動し始めました。入場料払うとガンダムを真正面から見られます。さらにお金を積むとガンダムの頭付近から見られます。好きな人にはたまらん。



クリスマスでも中華街は大混雑。北京ダック専門店の北京烤鴨店で中華食べ放題をいただきます。ソーセージとパエリアしか食べてないので大丈夫でしょう。



カラダに染み入る蟹肉入りフカヒレスープ。濃ゆーい味が絶品の広東風黒炒飯。



点心師が作る熱々小籠包。見事な桃尻。



海老マヨ最強説。皮だけチガウ〜お肉つきの本場北京ダックヨ!!〜



ほろほろと崩れゆく豚バラ肉の角煮。青椒肉絲の概念を変えた一品。



やけどしそうな灼熱ゴマ団子。



徐々に日が暮れる中華街。お土産に月餅買って関帝廟にも初めてお参り。



クリスマスマーケットで唯一買ったドイツ人アーティストのイラスト。聖なるクリスマスとは程遠い。
ちなみに満腹ですぐ帰りましたが、赤レンガ周辺のイルミネーションが素晴らしく綺麗とのこと。ツリーに灯りがともり、本場のクリスマスマーケットさながらの雰囲気が楽しめそうです。昼間であんなに混んでるのに夜はどうなってるのか...きっと屋台は大行列ですよ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする