紺青小鉢

ミニマムな和の空間で、日本の伝統文化を再発見

みちのくの仏像

2015年01月23日 | 美術館・博物館
東北地方の仏像は京都や奈良と比べて、妙にバランスが悪かったりする仏像が多いとかなんとか。いとうせいこう・みうらじゅん著の「見仏記」という本に書いてありました。東京国立博物館で開催されている「みちのくの仏像」展で、実際に東北の仏像を見てみると、たしかに見慣れた仏像とはちょっと雰囲気が違うような気もします。
都から離れた東北地方、その昔は蝦夷と呼ばれていました。平安時代に飢餓や疫病で苦しめられる民を救うために、徳一というひとりの僧が都から訪れます。天災や飢饉に苦しむ人々を助けながら、仏の教えを説いていきました。
その徳一が彫らせた仏像が勝常寺の薬師如来坐像。一木造(いちぼくづくり)でつくられた堂々たるボディ…迫力のある衣のしわ(衣文)が、圧倒的な力強さを表しています。顔だけ真っ黒ってのもコワいですけど。黒石寺の薬師如来坐像も眼差しというか顔つきが普通とはちょっと違います。脇に仕える月光菩薩はサッポロポテトのような細いゆび…(バーベQあじではない)。
ほっこりした表情に思わず目を細めてしまう円空仏。ノミ跡荒々しいイメージがある円空仏ですが、これは円空初期の作品。隅々まで丁寧に仕上げた感がすばらしい円空仏です。釈迦如来立像はまるでマツコ・デラックスのよう。
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