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【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

絵筆は心~癒やしのタッチ

2011-10-06 16:27:36 | 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』編






若い月はだんだんに老いて来たが、
まだ夏の気分の漂っている秋で
集りの日は10月というよりも
6月のようであった。
               【「炉辺荘のアン」 第34章】


   


   昨日の雨は上がり、今日は朝から秋晴れとなりました。
  予報よりは半日程度、早いお天気の回復。でも、そんな外れは大歓迎です。

   ただ、気温の方は昨日より2、3度、高いでしょうか・・。
  元来寒がりの私には、この位が丁度良いのかも知れません。







     さて、連日のお茶シーンですね。
    こんな、まだ夏の気分の漂っている 今日は、
    お庭でお茶・・と致しましょうか・・。

     今日は、マリー・ローランサンの絵と共に。
    暑からず寒からず、今日のようなお天気に
    一番ふさわしい癒やしの絵。

   淡~いパステルカラーのその絵は、
  眺めているだけで思わず微笑んでしまうような・・。

   心だって、ポワ~ンと温かくなります。
  そして秋というより春が来たような・・。




   1週間振りですね。
  『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、
  オープンです。

   いみじくも今日、ローランサンの
  絵を引っ張り出して来たのは、
  信州蓼科湖畔にある
  「マリー・ローランサン美術館」 が
  9月30日をもって
  閉館との情報から。

   こちらにも、いつもコメントを
  頂いている、【ベルママさん】
  ブログで知りました。

   美術館は旅に出た時、そこにあれば時間が許す限り、訪れるようにしています。
  昨夜は、その当時のアルバムを眺め、しばし感慨に耽って。

   先日、拙ブログにも記しましたが、「古風な映画館」 しかり。
  閉館というのは、何とも淋しいものですね。

   こんなご時勢ですから諸々の事情で、やむを得ぬ事だったのでしょうが、
  このような文化的なものは出来るだけ存続して欲しかった・・と。
  残念でたまりません。

   ただ朗報が。来年、各地を巡回されるそうですね。
  こちらでは春。是非、訪れたいと思っています。

   今日のカップは、ナルミ。
  以前、登場済みかも知れません。記憶が定かではなくて。
  その場合でも水色だと思いますから、今日はピンクで。

   そうそう、例の三島由紀夫の本、あれから全然進んでいません。
  読書の秋ですものね、そろそろ気合を入れなければ。     

追憶の中の光景

2011-10-05 17:11:27 | リラのお気楽ユメ日記








彼女はレッド・カウと肉屋の前を通って、
エリオットという古道具屋の
ウインドウを覗くのにちょっと立ち止まった。
(中略)
エリオットは、あらゆる趣味と嗜好を満たすために
色々な品物を飾り付けていた ――(中略)
色々な材料で出来ていて、いかにも
掘り出し物ですといった鏡台付きの箪笥たんすだとか、
又安物のドアノッカー、奇妙な小人の人形、
それに端が少し欠けているドレスデン製の陶器、
くすんだ色の小珠のネックレス、
<タンブリッジ・ウェルズより贈る> という
銘の入った湯呑、ヴィクトリア朝時代の
銀食器の半端物はんぱものなどがテーブルの上に
ごちゃごちゃと飾ってあった。
             【A・クリスティー作 「予告殺人」より】



   一旦は日の出を見た今日の空。
  こんな秋らしい鱗雲で明けました。

   その後、天気予報通りの
  曇り空からごく弱い雨に。
  さほど冷たい雨ではありません。

   さて、今日の引用文。
  こんなお店、大好き。
  想像するだけでワクワク、ドキドキ。

   そんなお店に無造作に
  油絵なんか置いてあれば最高。





【昨日拾って来た松ぼっくりと】


   

   絵は、骨董趣味はありませんから、
  気に入った物であれば、美大生の習作だって構いません。

   そんな時見つけた一枚の絵。 
  裏を返しますと、「琵琶湖展望 昭和32年 山田新一」 とあります。

   不覚にも私は作者を知りませんでしたし、
  随分古い絵で、てっきり絵を趣味にしている方が描かれたものだと。
  価格を尋ねますと格安。迷わず購入したものです。

   それでも一応、ネットで調べました。
  そこには東京美術学校(現東京芸大)卒、フランス留学等など・・。

   夭折した佐伯祐三とは親友・・とあるではありませんか。
  佐伯祐三なら知っています。

   ここまで色々記しましたが、
  ここまではほんのプロローグに過ぎません。本題は、これから。

   そこで今度は佐伯祐三のことを。
  見つけた絵が彼の 【リュクサンブール公園】 です。

   と言いますのも、この絵は子供の頃(少なくとも小学生頃まで)
  いつも目にしていた絵でしたから。(勿論、複製画)
  そう言えば、いつの間にか消えていましたっけ。

   それが、きたあかりさんの 【北大のポプラ並木】 の写真を拝見した時、
  突如、子供時代の絵の事が記憶の中に蘇(よみがえ)って来たという訳です。
  あの絵は、北大のポプラ並木の絵だったのかと。

   それが今回、山田新一の絵を購入する事によって、
  「リュクサンブール公園」の絵という事を知ったという訳です。
  こんな事ってあるのですね。しかも思わぬ掘り出し物にも出会えて。

   そんなこんなで。今日はその絵を鑑賞しながらお茶にしましょう。
  カップは先日と同じ物で。美味しいお茶になりそうです。  

秋色模様

2011-10-04 18:51:18 | 路傍の花~道草

【金木犀が咲く家】












東の蓬々ほうほうとした雲の後ろから皮肉な
一方に傾いた 上弦の月 が現れ、
向こうの牧場からアンに向かってずるそうに
悪戯いたずらっぽく目配せをしているかのように見えた。
                 【「炉辺荘のアン」 第18章】



   今日も、こんな縞模様の
  空で明けました。

   おまけに昨夜の空は
  晴れ渡っていましたから、
  その寒かったこと!
  昨夜も今朝も。

   従って今日も快晴です。
  日中は大分、
  暖かくなりましたけれど。

   (1番下の写真は、今夕の空。
  「上弦の月」が輝いています)

   今日も野暮用で出掛けたのですが、
  思わず空に見惚(と)れ・・。
  そのために思わぬ時間のロスも。

   そんなこんなで帰り途、久し振りに道草です。
  それにしても以前なら少々重くても、カメラを抱えて出掛けたものです。

   それが今では、デジカメさえも、
  “今日は小さなバッグだから・・”~なんて言い訳して。
  案の上の後悔と共に、心を残しながら帰路に着いていた昨今です。









   そんな自分自身の不精がたたり、
  つい先日まで満開だった
  萩の花は、既に終わり。

   折角、群生地を見つけましたのに。
  辺りの様相は、一変しています。

   かろうじて、この彼岸花が・・。
  同じく、こちらの田圃の案山子
  (かかし)も間に合いました。

   表情がユニークで、
  思わず笑ってしまいますね。

   そうそう、夏の日には夕方しか
  咲かない白粉花(オシロイバナ)が、
  昼間でも咲いていましたっけ。

   ところで、「名もない野の花の
  ように」~なんて、
  つい私達は口にしてしまいますね。

   実はこれ、草花にはたいそう
  失礼な事なのだとか。

   そうですよね。どんな花にも名前はあります。
  自分が知らないだけ。いいえ、知ろうとしないだけ。

   「野草三百、古書三千」 という言葉があるように、
  少なくともこの位は知らなければならないそうです。

   どちらも私なんかにとっては、とてつもない数字ですが、
  今では調べる気さえあれば、直に分かりますものね。
  (と言いながら・・3枚目の写真の花も知りません)











【上弦の月】


優しい紅葉

2011-10-03 16:30:26 | 四季のスケッチ











紅と金色で照り映えた 10月 の朝だった。
谷には薄靄うすもやが立ち込めて、
それはあたかも太陽に ――
紫水晶や真珠や銀や薔薇やくすんだ青色やを、
すくい上げさせようとして秋の精が
張り渡した網かとも思われた。
しっとりと露に濡れた野原は銀糸で織った
布地のように輝き、森の窪地には枯葉が
うず高く積って、駆けて通る足の下で、
がさがさと音を立てた。
「樺の道」 は黄金色の天幕を作り、
下に生えている羊歯は枯れて褐色になっていた。
                  【「赤毛のアン」 第24章】





   昨日と違って今日は青空が
  覗いています。青い空と白い雲。
  それにしても雲の美しいこと!

   そして1歩庭に出れば、
  金木犀の良い香り。
  2日前、蕾だったそれは今満開です。

   それこそ小さな花が寄り添って。
  今、街全体がこの芳香に包まれて
  いると言っても過言ではありません。

   小さな花と言えば、
  秋色の水引草が咲き始めました。
  そして庭の片隅には・・。

   又々、名前を知らない
  赤い小さな花が。
  勿論、植えた覚えなどありません。

   木を切ろうと紫陽花の奥に
  入る事などしなければ絶対に
  気付かなかった花。

   これまでも人知れず、ひっそりと
  咲いていたのかも知れませんね。





【「水引草(ミズヒキソウ)」】



   

   さて、『アンの世界』 と違ってこちらの紅葉は、まだまだ先の事。
  そんな中、薔薇の葉っぱにこんなに優しい紅葉を見ました。
  つましい紅葉。(冒頭~3枚目)

   一つは、お馴染みの紅い新芽ですが、
  薔薇の美をこんな所にも見た思いです。

   今年は例年に比べ、秋が楽しめそうですね。
  フランスの詩人、ボードレールに次のような詩を見つけました。(抜粋)

   「秋の歌」 とありますのに暗い詩(うた)。
  それもその筈、イギリスもそうですが、
  フランスも秋を嫌う人が多いのだそうですね。

   日本の爽やかな秋と違って、どんよりと曇った空と
  冷たい、雨がちの暗い日々が続くからなのだとか。おまけに日没の早さ。

   だからこそ、夏への想いが、とりわけ強いのでしょう。
  それは 『アンの世界』 でも言えますが、
  そこにはまだ、今日の記述のような素敵な10月がありますものね。







【秋の歌】
やがて 私達は 冷たい闇に沈むだろう
さようなら 短か過ぎた私達の夏の強い光よ!
私は既に耳にする 中庭の石畳の上に
陰気な響きを立てて まきが投げ落とされるのを
(中略)
この単調な響きに揺られていると
どこかで 慌ただしく ひつぎに釘を打つ気配がする
誰のためだろう? ―― 昨日は夏 今はもう秋!
この怪しげな物音は出発の合図のように鳴り渡る
(中略)
               ~ボードレール : 村上菊一郎訳

さり気なく手仕事

2011-10-02 17:16:17 | 私の手作り夢時間

【もう1度レース】


【満開になった「公爵夫人」】





こおろぎも歌を歌い収めました。
夕方になると大変冷えて来ますので、
あたしの部屋には小さな、むっくり肥えた、
卵型の、薪ストーブが入りました。
レベッカ・デューが入れてくれたのです ――
               【「アンの幸福」 最初の1年4.】


   

   今朝は真珠色の空で明けました。
  起床時はそうでも、日中は見違えるような青空になる事が
  多いのですが、今日ばかりは違います。

   時折、太陽も顔を覗かすのですが、あくまでもこの真珠色の空から。
  おまけに寒くて。寒がりの私は、昨夜から湯たんぽを抱えています。

   もう晩秋のよう。
  尤も、『アンの世界』 と違って、こおろぎはまだ鳴いていますけれど。

   でも、こんな空ですから昨日のように出掛けるか否かなんて、
  逡巡する事はありませんものね。勝手な理屈ですが・・。
  
                                   【レースでエキゾチック】

   さて、1度は “出来上がり!”
  とばかり写真をアップ
  したものですが・・。
  そうそれは、つい4日前のこと。

   最初から縁部分に
  心を残しながら
  目を瞑って終えた私。

   やはりと言いますか・・
  どうにも気持ちが冴えません。

   周囲、ぐるり1周だけですのに、
  その僅かな手間を惜しんでしまって。

   尤も単なる自己満足かも
  知れませんけれど。

   ついでに、ラリエットの方にも
  薔薇を加えました。

   本当は、もう1つ加えていたのですが、
  合わなくて。(モコモコしてしまって)

   何でも多ければいいと
  いうものではありませんね。
  結局、取り外す羽目に。

   この黒レース、(肩マントと言うより)
  丁度、首元を覆うような形で前をブローチで留めます。

   今回は、敢えてブローチ留めにこだわりました。
  ブローチは最近、ほとんど付ける事がなく、眠っていますから。
  又、ブローチ1個で雰囲気、ガラッと変わりますものね。

   首元にこれ1枚あるだけで随分、暖かいです。
  折しも寒くなりましたので、これから重宝しそうです。

   そうそう、カメオのブローチなども、クラシカルでいいですね。
  先日来、探しているのですが見つかりません。
  オモチャのそれはあるのですが。

   後、赤いブローチも。コサージュよりは大人しいかな・・? 
  と思ったり。それにしても一体、どこにしまったのでしょう。

   そしてもう一つ。又々、ランプにレースを掛けてみました。
  でも、こればかりは写真より肉眼の方が何倍も素敵。

   この写真の雰囲気はもう一つですが、我慢してアップします。
  期せずして、ちょっとスペイン風・・?

清楚なヒロイン

2011-10-01 15:18:55 | 薔薇の追憶















この 10月 は風がよく吹いた。(中略)
こけももの繁みは緋色に変わり、
枯れた羊歯しだは深い赤褐色をしていた。
納屋の裏のうるしの葉が赤く燃え、
上グレンの乾いた収穫畑のあちこちに
緑の牧場が点在しているのが見えた。
芝生のエゾ松のある隅には
金色や赤褐色の菊が咲いている。
りすは至る所で喜ばしげにお喋りをし、
無数の丘でこおろぎが妖精たちの踊りのために
バイオリンを弾いていた。
                 【「炉辺荘のアン」 第29章】





   10月最初の今日は、
  こんな縞模様の空で明けました。

   昨日は半日だけの雨。
  丁度良いお湿りだったようです。

   しかしながら、
  その雨が上がる頃から
  俄かに気温の低下。
  いよいよ本格的な秋に突入ですね。

   さて、晴れとなりますと、
  私はどうしても戸外と室内の
  優劣に逡巡。

   お天気が良いとじっとしていられない性分・・
  というのも、さにあらず、私は家の中でごそごそするのも大好きなものですから。







   それにどうしても先日の黒レースの
  肩掛けマントが気になって。(縁レース)

   (それは本の通りなのですが、
  あまりにも質素? な気が・・)

   時にはシンプルなものも良いですが、
  やはりレースらしい縁飾りにしたい・・
  という欲求が抑えられなくて。

   結局、室内の誘惑に
  負けてしまったという訳です。

   そんなこんなで。
  今日も薔薇で引っ張ります。

   昨日は、まだまだ堅い表情だった薔薇。
  1日経つと、こんなに微笑んで。
  見ていて飽きません。

   ところで、気の効いた薔薇の詩でも
  ないかしら・・とゲーテ詩集を
  紐解いていましたら・・。
  こんな格言を見つけました。

   本当にそうだわ、その通り。
  妙に納得してここに記します。