


日はまだ現れないが、 現れるべき所のすぐ上方に、 肌理の細かい雲が、 あたかも低い山脈の連なりのような、 山襞の褶曲そっくりの形を高肉浮彫にしている。 この山脈の上にはところどころに仄青い 間隙のある薔薇色の横雲が一面に流れ、 この山脈の下には薄鼠色の雲が 海のように堆積している。 そして山脈の浮彫は、 薔薇色の雲の繁栄を山裾にまで受けて、 匂うている。 【三島由紀夫作 「天人五衰」~「豊饒の海」 第4巻】 |


茜色からオレンジに移り変わった空。
空全体が俄かにオレンジに
染まると太陽のお出まし。
こちらは今日も冬日和です。
それにしても今日の引用文。
モンゴメリーの自然描写も
素晴らしいけれど、
三島由紀夫もどうしてどうして。
改めて日本語の語彙(ごい)の
豊かさに驚いています。
今日は24節季の一つ、
「小寒」 ですね。
いよいよ本格的な寒さに突入・・
という処でしょうか。


(尤もヨーロッパなどでは、
それほど片付けを急ぐ事はないようですが)
今年初めての 『カフェ「薔薇の詩(ポエム)」』、
オープンと致しましょう。お正月ですから “和” の趣きで。
カフェは急遽、甘味処に模様替えです。
今日の白玉ぜんざいは、叔母に貰った 【蘭彫】 の木の器で。
(写真が暗いので少々、分かりにくいですね)
以前は木の器など、ほとんど使う事はありませんでしたが、
最近では、つい手にしています。
特に寒い冬は、木の持つ温かい感触にほっとしたり。
お茶は、熱~いほうじ茶を。
コップは 「錦友禅」 と銘打った、有田焼です。
フリーカップですのでワインなども良いですね。