【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

螺旋階段に佇む薔薇

2011-07-05 16:26:56 | 薔薇の追憶







薔薇宮 はそれ自体が自分の小さなかたくなな
夢の中に閉じ籠ったかのようだった。(中略)
殿中至る所に 薔薇模様
執拗しつように繰り返されていた。
白枠に金塗りの中二階の欄干は、
全て透かし彫りの金色こんじき薔薇 を連ねていた。
高い天上の中央から垂れた巨大なシャンデリアも、
金と白の 薔薇 に縁取られていた。
足下を見れば、敷き詰めた緋の絨毯じゅうたん
薔薇 であった。
             【三島由紀夫作 「暁の寺」~豊饒の海】 


   昨日の夕方から降り出した雨は、朝には上がっていました。
  いつもの習慣で紅茶と共に頂くハーブを採りに私は庭へ。
  
   こんな日の朝は、空気がキラキラ。
  早朝ですからまだムッとした熱気はありません。ふっと顔を上げたその時。

   目に入ったのは、婉然(えんぜん)と微笑んでいる薔薇。
  “アラッ!? こんな所に・・”

   それは紛れもなく、リラ版 「公爵夫人の薔薇」 ではありませんか。
  挿木をしていたのが、いつの間にか根付いたようですね。

   まだまだ若い木ですから花も幾分小粒ですが、
  それでも既に公爵夫人の貫録十分です。
  
   嬉しい事に、これもリラ版 「淑女の薔薇」 も待機中。
  こんな風に何度も咲いてくれて有り難いです。




 
   さて、上記の描写。
  今日は アン には全く関係がありません。
  タイ王朝のもの。

   ここでも思うのですが、
  薔薇ほど世界中の人々に
  愛されている花はありませんね。

   私は今日の薔薇は・・。
  なぜか螺旋(らせん)階段の
  一番上に立つ王妃を思います。

   下では王妃の登場を今か
  今かと待つ人々のやんやの喝采。

   その声援に応えるが如く、
  艶然と優雅に下りて来る
  若い王妃の姿が重なります。

   ~なんて。
  今日も 「想像の余地」
  全開となってしまった私です。

   「有り難い事に空気と神様のお救いは未だにただだもの」
  と、ジェムシーナおばさんが言った。
  「それから笑いもよ」  アンが付け加えた。

                                【「アンの愛情」 第17章】

   それからもう一つ 「想像」 も。