とうもろこし色のカーテン越しに注ぎ込む光で 部屋中が金色になっており、白塗りの壁には 外の柳が落とす影の模様が世にも珍しい 壁掛けを織り成しています ―― 絶えず変化し、震えている生きた壁掛けです。 何となく大層楽しい部屋のように思われ、 あたしはまるで世界中で 1番お金持ちの娘であるような気がしました。 【「アンの幸福」 最初の1年】 |
雲一つない青空が続きます。
青空は嬉しいのですが、この季節ですからそれは灼熱の太陽と共にあります。
気温は、ぐんぐん上がり、午前10時の段階で居間の温度は既に31度。
節電のため、せめて午前中だけは扇風機で我慢です。
さて、こんな夏の日、涼しさを演出するアイテムとしてレースは欠かせません。
勿論、本来の目的の日射しを遮(さえぎ)る事も然る事ながら、
和らげる効果も。そして見た目も涼やかです。
そればかりか、このバニラ色のレースは外の景色と一体化して
大層、優しい表情にも。時に太陽の光は、レースの柄を通して影を落としたり。
実は、この窓でのレースのカーテンは 【2度目】。
お気に入りの薔薇模様(方眼編み)だったのですが、国産の綿レースです。
それは窓に掛けますと、日光疲労のため数年でボロボロ。
とは言え、それはそれで仕方ないと半ば諦めていました。
一方、こちらのレースは長方形のテーブルセンター。
何の目的もないまま編んだものですから、あっちに敷いたりこっちに敷いたり。
その上我家は丸テーブルばかりですから、どうにもしっくり来ません。
従ってこのレースも随分、居心地悪そうだったものです。
そんな中、思い立って窓辺に掛けてみました。
テーブルセンターですが、丁度、窓の長さにピッタリ。
その上、上質で丈夫なフィンランド製と来ていますから少々の日光にも大丈夫。
おまけに裾は、重みで自然に襞(ひだ)が寄り、
わざわざリボンなどで結ぶ必要もありません。
「水を得た魚のよう」 とはまさにこの事ですね。
何だか最近、こんな事ばかり。でも、それが大層愉しくて。