【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

ひと時のメルヘン

2010-08-13 17:25:17 | 四季のスケッチ

【まるで刺繍をしたような美しい羽根(蜻蛉領巾)】


     台風一過の今朝の空は、
    太陽は出ているものの、真珠色の空に。
    
     真珠色・・そう言えば、この表現も久し振りですね。
    何と言っても、この処の空は眩(まばゆ)い、
    焼け付くような青空ばかりでしたから。
    
     お陰様で午前中は、
    わりとしのぎやすかったように思います。

     さて、一昨日には早くも虫の声を聞き、
    暑さの中にも近付く秋の気配を感じたものです。
    同時に季節の移ろいの、あまりにもの早さに、とまどっている私がいます。

   「・・・ 略 ・・・でも、一体、夏はどこへ行ってしまったんでしょうね? 
  あの春の夕方、さんざしを持って帰って来てから
  1日も経っていない気がするのにね。
   小さい頃、あたしは夏の一方の端から
  もう一方の端を見る事が出来なかったのよ。
  果てなく続く季節のようにあたしの前に広がっていたんです。
  今じゃ、『片手の幅だけ、一つの物語』 だけですわ」

                                          【「アンの愛情」 第23章】
    
     そして今日も朝から蝶がヒラヒラと舞っています。
    アゲハ蝶を初め、すっかりお馴染みの蝶ですが、1頭だけは先日もやって来た黒い蝶。
    でもこの蝶は、ただ舞っているだけで、止まるという事をしてくれません。

   そんな蝶との追いかけっこに、ほとほと疲れ・・。
  ところが、つい先程の事。勝手口から出た私の目に飛び込んで来たもの。
  
   な、何と今度は黒い蝶ならぬ、黒い蜻蛉(とんぼ)が、
  トマトの葉っぱの上に止まっているではありませんか・・。
  
   当然の事ながら、カメラは持っていません。
  “待っててね・・” と、心の中で祈りながら引き返しました。

   本当に運良く撮れたのが冒頭の写真です。
  この黒い蜻蛉は、今回が二度目ですが、【前回】 とは明らかに違います。

   とんぼ、蜻蛉、蜻蜓、秋津あきず、みんなトンボの事ですが、
  漢字にすると何と詩的になるのでしょう。
  又、蜻蛉の美しい羽根、「蜻蛉領巾あきずひれ は、万葉集にも詠まれています。

   「・・ 略 ・・たらちねの母が形見とわが持てる
    まろみ鏡に 蜻蛉領巾 め持ちて馬吾背あがせ・・ 略 ・・」