【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

公爵夫人の薔薇

2010-08-21 15:25:15 | 薔薇の追憶






   ブログを始めて丸4年。
  今日から5年目に向かって、1461日目の幕開けとなりました。
  これからもどうぞ、よろしくお願い致します。




   朝から猛暑日の毎日です。PC上の温度表示も連日のように36度、37度。
  人間の体温より高い気温だなんて、一昔前には考えられなかった事です。

   それでも蝉の声は少なくなり、(代わりに虫の声)
  よりくっきりとして来た光と影、室内まで入り込んで来るようになった陽の光、
  一時に比べて日の入りの早さ等など・・季節の移ろいを感じます。

   そんな中、待ち望んでいたリラ版 「公爵夫人の薔薇」 が、何度目かの微笑。
  5月の薔薇よりは、さすがに小さくなった感は否めませんが、
  気品と言い、優雅さと言い、右に出るものはない気がします。

   

   そうそう、又々、これもリラ版 「ピンクの少公女」 も一緒です。
  それにしても・・人はいつの時代にも薔薇には魅了されるものなのですね。
  そして、誰をも詩人にさせるようです。

   「・・・ 略 ・・・ジョンは ピンク の薔薇はパーシスの頬を表し、
   はパーシスの額を表し、紅い のはパーシスの唇を表すと
  言いましたっけが、あまり を引用するもんで
  話の中にも混ぜる癖がついたらしいわい。・・・ 略 ・・・」

                                         【「アンの夢の家」 第7章】

   その 「公爵夫人の薔薇」、ついつい映画の影響もあって、
  【キーラ・ナイトレイ】 を連想してしまう私です。

   ところが折も折、今丁度読んでいる三島由紀夫作 『豊饒の海』(全4巻)も、
  (1作目「春の雪」)雅(みやび)な大正時代の貴族社会を描いています。

   この 「春の雪」 は、竹内結子、妻夫木聡主演で5年前に映画化されましたね。
  (今となっては観なかったのが残念です)

   1輪の薔薇からとんでもない方向に話が飛んでしまいましたが、ご勘弁を。
  その雅な一部を垣間(かいま)見る事に致しましょう。 

 (中略) 綾倉伯爵は京訛りの抜けない誠に温柔な人柄で、
 幼い清顕きよあきに和歌を教え、書を教えた。
  綾倉家では今も王朝時代そのままの双六盤すごろくばんで夜氷を遊び、
 勝者には皇后御下賜ごかしの打物の菓子などが与えられた。
  なかんずく、今も続く伯爵の優雅の薫陶は、
 毎年正月の、自ら寄人よりゅうどを務めている御歌所の歌開始に、
 15の年から、清顕を参加させている事にあった。(中略)
 いつか年の初めのこの名残りの優雅への参加が、
 心待ちにされるようになった。
                  三島由紀夫作 「豊饒の海」 より