【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

廻り道で見た夢

2008-06-28 17:01:08 | 路傍の花~道草


   朝、早い時間には晴れ間も出ていましたが、その後、真珠色の空から灰色の空へ・・。
  午後からは、ぽつぽつ雨も降って来ました。

   でも、ここ2、3日、思わぬ梅雨の中休みとなりました。
  昨日は、夕方になって庭の木をザクザク・・。
  切り始めると面白くて、辺りが暗くなるまでやっていました。
  
   こんな事になるなら、もう少し早く始めれば良かったと・・
  後悔しきりなのですが、私の悪い癖なのです。
  リンド夫人 の、こんな声が聞こえて来そうです。

   「木も子供のようなものですよ。
  ちょっと背を向けている間に、
  大きくなる事は恐ろしい位だものね。・・・」

                                         【「炉辺荘のアン」 第1章】

 


   さて今日は、買い物帰り、
  久し振りに廻り道して帰って来ました。

   ついこの間までは、春の野の花で、
  一杯だったような気がしますのに、
  ちょっと見ぬ間に、夏の草に取って
  代わっています。

   「草いきれ」 と言うのでしょうか。
  プンと、熱気の籠った草の香りも・・。

   それにしても、写真で見たアンの島、
  「プリンス・エドワード島」 の、一面に
  咲いた、たんぽぽの綿毛の光景が、
  目に焼き付いて離れません。
  たんぽぽも、クローバー の原っぱも、ハンパではありませんね。

   それならと・・。既に時期は、失しているので仕方ないのですが、
  たんぽぽ? と、その綿毛らしきものを? 撮って来ました。
  黄色や白の蝶も飛んでいましたが、そんなに都合良く、止まってはくれません。

   気分だけは・・アンの島? 目を瞑れば・・? いいえ、「想像の余地」
  いうものは、この程度でもいいのです。なんて・・・??

   おぼろ月夜で、クローバー の野から良い香りを乗せた風が、
  小径を吹きそよぎ、老淑女を迎えた。”

                                   【「アンの友達」 2.】

   アンの本を読んでいますと、こんな風に 「クローバー」 や、
  「羊歯」 の香りの事が、頻繁に出て来ます。
  その描写に、いつも微かな違和感を持っていたものです。

   それは、日本でも例外ではありません。
  卯の花 の匂う垣根にホトトギス早も来鳴きて・・」 ~「夏は来ぬ」

   日本の初夏の様子を歌った、小学校唱歌の第1節です。
  この歌が歌われた100年前までは、歌の通り、結構、香っていたようです。

   それが、やはりと言いますか・・。
  大気汚染が原因で草花の匂いの低下が、
  特に最近、著しいと言うのです。

   1800年代には、野生の草の香りは、1キロから2キロ先まで届いていましたのに、
  現在では、僅か200メートルに過ぎないとか。

   それに伴い、蜜蜂や蝶の採蜜行動半径も縮まり、
  昆虫による花粉伝搬の可能性すら減少しているそうです。

   その上、香水から食品に至るまで合成香料に囲まれ、
  生活している現代人の嗅覚は、衰える一方だとか。

   何ともやり切れませんが、我々の撒いた種。
  この辺で本気になって環境問題を考えないと、いけませんね。