読書おぶろぐ

読んだ本の感想を書いてます

議員秘書という仮面 彼らは何でも知っている 

2010年07月13日 19時42分32秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

上杉 隆氏の著書。
上杉氏自身、鳩山氏の元秘書といふ経歴がある・・・ 

が、本書執筆において彼は「自身の体験」で記述するのではなく、取材を行なつて
記述したとのことである。

本書は、中々興味深い。
議員の秘書 - 公設秘書と私設秘書の違ひ、秘書の仕事、裏稼業といはれながら
表に出てきた秘書等、いろいろな秘書像が描かれる。

とくに、選挙に備へての秘書の仕事・・・ これは大変だ。

でも
思つたのは・・・・ 選挙前から選挙に備へてこんなことしてるから、「選挙に金がかかる」といふ言い草が出来て通つてしまふのだらう。
有権者にも非が十分にある・・・ 

http://www.excite.co.jp/News/society_g/20100531/Cyzo_201005_post_4624.html
2010年5月31日 15時00分
注: この記事は配信日から2週間以上経過した記事です。記事内容が現在の状況と異なる場合もありますのでご了承ください。
「上杉を潰せ」官房機密費追及のジャーナリストに降りかかる恐怖の日々

「週刊ポスト」5月28日号

伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ギョーカイの内部情報を拾い上げ、磨きをかけた秘話&提言。
 元官房長官だった野中広務の「官房機密費」問題が波紋を呼んでいる。
 野中がテレビ番組や沖縄での講演などで、「(官房機密費は)政治評論をしておられる方々に、盆暮れにお届けするというのは額まで書いてありました」「返してきたのはジャーナリストの田原総一朗氏だけ」などと暴露したことが発端だ。
 野中発言は一斉に報道されたが、その後評論家の実名などを含め深く追及するメディアはほとんどない。
 それは評論家だけでなく大手マスコミ政治部や幹部の多くが、官房機密費という「毒まんじゅう」を食べているからに他ならない。及び腰になるのは当然のことだ。
 そんな中ジャーナリストの上杉隆が「週刊ポスト」(小学館)誌上においてこの問題追及を開始した。
 上杉といえば、記者クラブ開放の立役者であり、小沢一郎の土地疑惑問題では検察の"違法捜査"などを追及した気鋭のジャーナリストだ。
 だが、そのことが上杉の周辺に異変をもたらしているという。
「ここ数カ月、『上杉を黙らせろ』という声は政官界だけではなく、各方面から聞こえてきます。タブーとされる領域に次々と切り込むので目障りだと思っている勢力は多い」(政界に詳しいジャーナリスト)
 それはマスコミ界に関しても同様だという。
 大手メディアにとって、記者クラブ開放は自分たちの既得権益を侵された忌々しい出来事であり、今回の機密費問題も身に覚えのある関係者にとって、上杉の存在は目障りどころの話ではないだろう。
「某大手放送局では『何でもいい。上杉を潰せ。女でも経歴でもスキャンダルを探して来い』という指令まで出たといいます」(前出ジャーナリスト)
 4月に上杉と会った際、最近は断酒して、車で移動していると聞いた。その理由は語らなかったが、今思えば「身辺を警戒」していたのだろう。上杉本人に聞いてみた。
「親しい政界関係者などから『身辺に気をつけろ』という忠告は何度ももらっている。特に『電車に乗るな』とね。それで車で移動し、お酒も飲まないようにしている。夜は自宅に帰らないでホテルを転々としている」
 確かに電車は怖い。特に痴漢。男性を社会的に抹殺するには、痴漢が最も効果的な手段である。それをでっち上げるなど奴らにしたら朝飯前だろう。
 それでも新幹線には乗らざるを得ない。その際はホームの端ではなく真ん中に立つようにし、盗聴・尾行も想定内とも語っていた。…

この国は議員にいくら使うのか 高給優遇、特権多数にして「非常勤」の不思議

2010年07月13日 15時08分55秒 | 政治関連・評論・歴史・外交

河村 たかし氏の著書。
河村氏は愛知県出身、一橋大学商学部をご卒業後家業である古紙業に従事し
中小企業の辛酸を体験。93年の衆議院選挙で初当選し、以来5期連続当選され
本著書を記載(2008年9月)時には民主党所属されてゐます。
現在は名古屋市長と思ひます。

さて、本書には河村氏のご主張のほか、民主党所属の愛知県議員佐藤夕子氏、
福島県矢祭町前町長根本氏、名古屋市議則竹氏の対談が掲載され、大変興味深い内容となつてをります。

最初の第一読後感想:
なぜ、正しいことを言ひ行なふ河村氏や佐藤氏、則竹氏が「弾圧」「抑圧」され追放されるやうな危険に遇ふのか・・・?

民主党の「うそ」は今までにも明るみにでてをりますが、これはすごい・・・・ 

一番呆れたのは、愛知県議員に民主党公認で立候補・当選した佐藤氏の公約を民主党が「翻意」させやうと散散脅したことです。また、則竹氏を除名しましたが、除名理由が「議員手当ての受け取りを拒否した」ことをいかにも「悪事を働いた」かのやうな理由にしたことであり、マスゴミ(記者クラブ)も真相を知つてゐたのに、民主党本部を糾弾しなかつた。

マスゴミはほんたうに「屑」です。

議員の「報酬」なるものがいかにすごいかは、本書にあるので省略ゐたしますが
現在、議員特権や議員にかかる無駄な費用削減を公に唱えてゐるのが「みんなの党」であります。
他、「新党改革」も議員定数を減らすとして議員側のムダを排除し税金の負担を軽減しやうといふ考へと思ひますが

「ムダの排除」「仕分け」と声高に叫んでゐる民主党が、自分たちの足元を安全にしやうと必死でゐるのは、ちやんちやらおかしい。

「政治、選挙に金がかかる」といふ大嘘をホザキ続けてゐる、「古巣の議員」たちには消滅してもらひたい。
一読をお勧めします。

新参者

2010年07月11日 20時36分14秒 | 東野 圭吾

東野 圭吾氏の作品。
先日、ドラマになり主人公の「新参者」加賀恭一郎刑事を阿部 寛さんが演じられました。
観てをりませんが、作品を読みながら阿部さんのやうすを思ひ浮かべると「適役」だな
と思ひます。

と言つても
加賀恭一郎刑事が活躍する東野さんの作品は多々あり、阿部さんが今回演じられるまで
加賀刑事のイメージは阿部さんのやうではありませんでしたが・・・・
あつてゐると思ひます。

本作品は、日本橋人形町で起きた女性の殺人事件を日本橋署に異動になつた加賀刑事と
日本橋人形町の人々とのやりとりを通し、真犯人にせまります。

東野さんの作品のファンですが、それは東野さんが「人間」を描くのが非常に上手い!からであります。
この作品もそれが現れてゐました。

神の手 (上下)

2010年07月10日 08時51分24秒 | 医療 (医療小説含)
 
久坂部 羊氏の作品。
久坂部氏は医師であられますが、本書であらたなご経歴を知りました。
現在老人デイケア、在宅医療などを従事されてゐますが医学部ご卒業後は
外務省外務医務官としてサウジアラビア、オーストラリアなどの日本大使館に勤務
されてゐたのですね・・・・
 
今までのご著書でも、厚労省の官僚がからむ作品がありましたが今回の作品も官僚・
政治がからんだ作品となつてゐます。
 
本作品のテエマは「安楽死」
日本では、「リビング・ウイル」「日本尊厳死協会」など治癒の見込みがない延命治療をやめて
くださいと言ふ本人の意思を書面で表し、この考えに賛成の医師が延命治療の停止を行なつてくれるやうになつてきてゐますが、オランダのやうに「安楽死」が法的に認められてゐるわけではありません。
 
しかし、高齢者が増えてゐる現在・・・・・・
患者本人が「治療」を苦しい、もふ止めてほしいと思つてゐる
家族がもふ耐えられない
等々
今でも多くの問題があると思ひますが
 
個人的に、「自分で自分のことができなくなつたら死にたい」あたくしは、尊厳死協会の会員となり延命治療を止めるやうにお願いする書類に署名済みです。
 
しかし
本書を読むと、患者本人だけの話ではなく、家族の気持ち、医師の気持ち等々それぞれの立場で感ぢることが表現されてをり、自分だけの問題ぢやないのか・・・・・ 自分の命なのに・・・?と思ふこともありました。
 
思ふのは本人の意思が一番大事では? 命は本人のものだし・・・・と思ふ。 

スギハラ・ダラー

2010年07月07日 09時50分36秒 | 小説
 
手嶋 龍一氏の作品。
 
手嶋氏は、NHK元ワシントン支局長といふご経験を生かされた著書をいくつかお書きに
なつてをりますが、本書もその特徴をよく表してをり、面白いです。
 
本書は、第二次大戦中に迫害されたユダヤ人の家族とその家族に出会つた日本人の
その後を描いていきます。その過程で「スギハラ・ダラー」といふ本書の題名の意味が明らかになります。
 
しかし
手嶋氏のご経歴等を踏まえて読むと、本書がフィクションなのかノンフィクションなのかと
考えながら読む物語進行で退屈しません。
為替の変動、先物取引や株価の動向が実際、本書にあるやうなことと関連してゐるのだらうな、知らなかつたな~と感心しながら読みました。
 
世界には、知らないことがたくさんあるな・・・・