「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ギボウシとアガパンサス」

2015-07-21 10:48:15 | 和歌

  「うつろ庵」の「擬宝珠・ぎぼうし」が、雨に濡れて咲いた。


 
 鉢植えの擬宝珠は比較的に背が低いので、虚庵夫人はスタンドで高さを調整して、                       
擬宝珠が納まり易い環境を整えていたが、彼女の期待に見事に応えて咲いた。                        

 手前には首長のアガパンサスが、ボンボリ風に華やかに咲いている。控えめな擬宝珠の花ではあるが、高さのバランスが絶妙で、双方とも
じじ・ばばの目を愉しませてくれている。

 この擬宝珠は、虚庵居士の故郷の池の端から移植したものだが、それ以来かれこれ40年程も経たろうか、誠に長いお付き合いだ。
鉢から首を伸ばした擬宝珠の花が、雨に濡れて雫を湛えた姿は、何かを訴えているかのような風情で、擬宝珠との無言の語らひに時の経つのも忘れるひと時であった。


           故郷の池の端からうつろ庵に

           処変われど擬宝珠咲くかな


           擬宝珠はばばさま備えしスタンドに

           高さを得たれば誇り咲くかな


           首長のアガパンサスを見下ろして

           何思ふらむ擬宝珠の花は


           雨に濡れ雫を湛えし擬宝珠に

           寄り添い語れば時を忘れぬ


           しとど濡れ首を傾げる擬宝珠に

           言葉はなけれど数多(あまた)を語りぬ








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