「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「白下野」

2015-07-25 00:07:40 | 和歌

 夏の野に咲く「白下野・しろしもつけ」の写真に、暑さを忘れさせられた。
下野は初夏から盛夏にかけて咲くので、木蔭に涼を求めて散策していて、林などで
この花に出遭うと、「ほっ」と一息をつく思いだ。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

 初夏に咲き初めた下野の赤花を、「朧に咲く下野草」とのタイトルで以前にご紹介したので、併せてお楽しみ下さい。     (↑クリックすればリンク先が開きます)

 ごくごく小さな花が集まって咲く下野であるが、植物学上の分類では「バラ科」に属するそうだ。植物学には全く疎い虚庵居士だが、薔薇と下野が同じお仲間だと云うから愕きだ。見かけ上はこれ程の差がない人間どもであるが、地球上で住む地域が異なり、言葉が異なる程度のことでいがみ合い、角を突き合わせるなどというのは頂けない。人間どもはもっと素直に、自然界の無言の訓えに学ばねばなるまい。


           涼求め木蔭を辿り林中の

           下野に出会い 一息つくかな


           汗拭い吐息つきつつ歩み来れば

           いと涼しげな白下野かな
 

           疎らなれど林の根方におぼろ咲く

           白下野は待ちにけらしも


           傍により下野小枝に手をそえて

           ご挨拶するじじとばばかな


           下野の小枝の揺れにそよ風の

           気配を感じぬ 親しきそ文字を







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