「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「六ヶ所村の野花 その四 禊萩」

2009-10-18 00:55:36 | 和歌

 林の入口を離れて叢に降り立てば、ピンクの小花が群れ咲いていた。

 膝より若干高い草丈の、節々に7・8個の小花を付けて、下から咲き登るのでかなりの期間に亘って咲き続け、草叢を彩っていることであろう。細い茎と花付きの姿は、何やら祭りの道中飾りや、仏さまの迎え花・送り花を思わせ、何処となく人間味と親しみを感じるのは、虚庵居士だけだろうか。





             七重八重群れ咲く小花の草叢は

             足踏み入れるも駘蕩として 




 帰宅して花の名前を調べたら、「禊萩・みそはぎ」、別名「精霊花・しょうりょうばな」又は「みずかけ草」だと判明した。花房に水を含ませて供物に水をかける風習が、「禊・みそぎ」を思わせるので「禊萩・みそぎはぎ」と呼んだが、次第になまって「みそはぎ」になった。或るいは「みずかけ草」と呼んだとの解説だ。

 草花にも拘わらず「萩」の名が使われることに関しては、どこにも解説が見当たらなかった。想像ではあるが、花色が萩に近いので「禊萩」と命名したものであろうか。





             菅笠に「みそはぎ」さして汗すれば

             爽やかなるらむ 野らの仕事も






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