「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「明日葉」 

2006-09-15 22:34:23 | 和歌


 「うつろ庵」の「明日葉」が、花を付けた。

 「明日葉」は、伊豆諸島や房総・伊豆半島などに自生しているが、土地の人々は古くから若菜を食用にしてきた。虚庵居士も古老に教えられ、自生の一株を引き抜いてきて庭先へ植えた。若菜を湯がいて「お浸し」にすると、ほろ苦いその味覚に虚庵居士は虜になった。最近は農家が栽培して、スーパーでも人気の食材らしい。

 紅梅の根元の、半日陰に咲いた花をカメラに写そうと構えたら、あろうことか花に止まっていた薮蚊が、一斉に襲ってきて早々に退散した。薮蚊の生態などトンと無知な虚庵居士であったが、草花の蜜を命の支えにしているとは驚きであった。

毎日欠かさない晩酌で、体からアルコールが吹き出ている虚庵居士は、油断すると彼女達の最大の攻撃目標にされるが、「明日葉」の「花蜜」で命を支え、虚庵居士の生血を最高級の「ディナー」にされたのでは堪らない。






             紅梅の木漏れ日受けて明日葉の
 
             花咲きにけり秋立ちぬれば
 


             いとおしく花穂を包み守り来て

             苞は眩しげに吾児を仰ぎぬ
 


             目ざとくも小虫ら集いて花蜜を
 
             命の支えと吸い漁るかも
 





最新の画像もっと見る

コメントを投稿