「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「紅花沢桔梗・べにはなさわぎきょう」

2009-07-20 01:10:29 | 和歌

 深紅の花が、逞しく咲いていた。

 花はそれ程大きくはないが、房花を支えている茎がズンと逞しく立っているので、花の姿が何処となく逞しく見えるのだろう。花の表情を ”逞しい” などと表現するのは、聊か憚られるが、虚庵居士の目にはその様に映るのだから、素直に感じたままを書きとめることにする。

 序ながら、近頃は大学生諸君とかなりの頻度で、膝を突き合わせて対話する機会が多いが、どうしたものか彼等に「逞しさ」が希薄なのは何故であろうか。
筋骨逞しい若者だけが、逞しさの対象ではなかろう。会話を通して逞しさが感じられるか否かとは、言葉を換えれば、「独自の考えを持って芯の通った主張が出来るか否か」と言うことかもしれない。女子学生であれ、やせ細ったもの静かな若者であれ、この様な発言をする学生が意外なほど少ないのが残念だ。対話の都度、その様に仕向け、或はそこに気付かせたいと念じる虚庵居士ではあるが・・・。





             ズンと立つ花茎逞し房花を

             ひと際高くかかげる君かも


             逞しき茎の思いを受けにしや

             つま先立ちて小花咲くとは







             紅の小花も莟も承けるらし

             逞しかれとの茎の思いを






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