「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「台湾人参木・たいわんにんじんぼく」

2009-07-16 01:23:41 | 和歌

 涼しげな花が咲いていた。

 関東では例年になく、早めに梅雨明けが宣言されたが、未だ梅雨の明けぬ10日ほど前に、ご近所の玄関先を爽やかに飾っていた。房花が立ちあがって、小さな花を下から咲かせていたが、株の周りには既に小花が散り敷いて、足元にも風情があった。





             房花の咲き初む清しき香りにや

             散り敷く床しき残り香ならむや




 華やかな草花で門辺を飾るのもいいが、門辺に清楚な花木が咲くのには、家主の落ち着いた感性が窺われて、好ましいものだ。香りは如何であろうかと近寄ったら、大きな熊蜂の先客がいて、早々に退散した。

 帰宅して調べたら、「台湾人参木・たいわんにんじんぼく」と知れた。
朝鮮人参の葉によく似ている木なので、「人参木」との名が付けられているようだが、「台湾人参木」の他に「西洋人参木」という種もあるようだ。この木は未だ草花かと思わせる若木だが、稀ではあるが10メートルを超える巨木に育つ例もあるようだ。黒い小さな種子が生るそうだが、漢方では鎮静作用に利用するという。





             先客の熊蜂は蜜をひたぶるに

             吸いて動ぜず主の如くに






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