「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「密造ワイン」

2015-09-01 11:09:13 | 和歌

 「うつろ庵の葡萄」は、今年も雀達にすっかり楽しまれた。 「葡萄の袋掛け」をしてカナブンやカメムシの猛攻は防いだが、雀達は紙袋を食い破って葡萄を啄ばむから堪らない。結果的には雀達にせかされて、葡萄の穫り入れを先週に済ませた。



 葡萄の房も粒もごく小さく食用には適さないので、「密造ワイン」を醸すことにして、広口瓶に収容した。雀達に啄ばまれて、完熟した大房は殆ど収穫出来なかったが、
それでも一坪足らずの葡萄棚としては、まあまあの収穫だった。

 「密造ワイン」造りは、何故か心にトキメキを覚える。自家用ゆえに「密造」と断る必要はないのだが・・・。

 粒を潰すと容積は凡そ5・6割になったが、葡萄の芳醇な香りが鼻を擽り、美味しい密造ワインが期待できそうだ。

 以来、朝晩の撹拌が日課になった。
8月の気候はワインの醸造にはこの上ない気温ゆえ、醗酵が早速始まった。小さな泡がブツブツと発生して、呑兵衛の虚庵居士にとっては夢み心地の一ヶ月になりそうだ。

 昨年の「うつろ庵の密造ワイン」には、醸造の特別仕掛けなどもご紹介したので、併せてお愉しみ下さい。

    「抱甕・ほうへい」と題する旧作の歌が、図らずも想い出された。
    いみじくも、現在の虚庵居士の姿ゆえ、あえて一首をご紹介する。


        山づとのぶどうを甕に醸さむと

          抱きてやまずも山賤(やましず)のわれは







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