「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「ブルーベリーの紅葉」

2010-12-08 02:29:26 | 和歌

 「うつろ庵」の庭先にも秋が訪れた。

 孫が小さな手でブルーベリーを摘んで、一緒に食べてたのはじじ・ばばには宝のような思い出だが、疎らになった小枝の葉が見事に紅葉して、行く秋を愉しませて呉れようとは思わぬプレゼントだ。
数日前から虚庵夫人が注目して、事ある毎に話題にしていたが、門被り松などの剪定に追われていて、ごく小さなブルーベリーの小枝には目が届かなかった。虚庵夫人の留守中に、やっと彼女の声が届いた訳でもないが、カメラを構えて改めてその美しさに目を瞠った。





 昨晩は夕食後に遅い散歩から帰って、テラスに設えた手造りのテーブルを挟んでしばし歓談したが、
明日は改めて虚庵夫人と紅葉狩りをしよう。カメラに写した紅葉も美しいが、願わくばグラスを片手に秋の陽ざしの下で観れば、紅葉はもっと美しいに違いあるまい。

 「うつろ庵」の小さな庭で、ブルーベリーの小枝の紅葉を観ながらワインを飲み、「紅葉狩り」を愉しもう
などと提言すれば、虚庵夫人は何と言うだろう。「それ相応の宿に泊まり、お食事をして・・・」などと日頃から言う虚庵夫人であれば、呆れ返って目を三角にするに違いあるまい。 






              庭先の斯くも見事なもみじ葉に

              目の届かざる己を恥ずかも


              我妹子(わぎもこ)は幾たびとなく語りしに

              虚ろに応え(いらえ)て過ぎにけらしも


              明日こそは手を携えてわが庭に

              紅葉狩りせむ燃え立つさ枝を


              ひと株のブルーベリーは宝なれ

              歓喜の小粒と燃える紅葉は







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