「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「おおむらさき」

2009-04-25 18:30:41 | 和歌

 「うつろ庵」の東側道路脇のフラワーベルトには、先に紹介した純白なツツジが咲いている。
南側のフラワーベルトには、「大紫躑躅(つつじ)」が今を盛りと咲き誇っている。大輪の「大紫」と「薄い
ピンク」の花が混ざり合って、それそれの風情を愉しませて呉れている。

 それにしても、清楚な「つつじ」の花に、複雑怪奇な漢字『 躑躅 』を当てるのは合点がいかない。
一体どうしてだろうか? 漢和辞典によれば、「躑・テキ」は、「蹢が本字。進もうとしても進めない意を表す。牛馬のひずめ」とある。また、「躅・チョク」は、「足ぶみする。行きなやむ。」と解説されている。
「躑躅・テキチョク」は、①足ぶみする。足をとめる。②ぐずぐずして決しない。③でやっと、植物・つつじに辿り着く。

 「群馬県立つつじが岡公園ガイド」に、ナルホドと納得できる解説があった;
中国で毒性のあるツツジを羊が誤って食べたところ、足ぶみしてもがき、うずくまってしまったと伝えられています。このようになることを躑躅と言う漢字で表しています。この故事から中国ではツツジの名に躑躅を当て、中国から日本へ伝えられて、つつじと読むようになったと考えられています。
この解説の脇には、「毒性のあるレンゲツツジ」の写真が添えられていた。

 漢字『 躑躅 』を当てる由来は、多分公園ガイドの解説通りであろうと思われるが、花の名前としては
日本古来のひらがな「つつじ」が相応しいように思われるが、如何なものであろうか。





             麗しいつつじの花に難しき

             漢字の躑躅は つやけしにそうろ







             紅の炎を燃やすつつじ花は

             人恋ふるらし やわ肌も染めて  
  
             
             白金の玉の飾りも透ける蕊も

             己が心を誇りて咲くらむ






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