「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「あけびの花」

2015-04-07 11:11:05 | 和歌

   「うつろ庵」 のガレージに、「あけびの花」 が咲いた。



 ガレージの屋根の軒先に、木通(あけび)の蔓を絡ませてあるが、春までは落葉して蔓だけになるので、一見して異様に見えたのであろうか。半月ほど前に、若い外人女性が虚庵居士に問いかけてきた。

 「お洒落なガレージのお飾りですが、この蔓は何ですか?」 と。
「お花は?」 「果実は?」 と矢継ぎ早のご質問に、たどたどしい英語で応えたが、
「花の咲く頃が楽しみだわ、その頃また来ます!」 と、手を振って去って行った。

 「うつろ庵」 のご近所には、かなりの数の外人がお住まいだが、こんな珍しい花を見たら、どんな反応を示すだろうか?




 
           雌花と雄花の番いに見惚れけり

           あけびの蔓のそこ此処に咲く


           花びらを一杯に拡げ蕊みせて

           これが 「あけびの果実になるのよ」 と


           蕊の先 濡れてひかるは糊ならむ

           雄花の花粉をしかと受けむと


           すぐ脇に控えし雄花の数々は

           風待つらむか花粉を運べと


           緑葉の萌えたつ前に花咲かせ

           受粉を促す木通の知恵かな







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