「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「道端のたんぽぽ」

2015-04-04 14:04:57 | 和歌

 道端のホンの一寸したスペースに、「たんぽぽ」 が咲いていた。

 手を一杯に拡げ満面の笑みを湛えていたが、道行く人々は素知らぬ風情だった。
一人の爺様が腰を屈め、独り言を呟きつつ、カメラで写して、満足そうに立ち去った。



 
           駅近く道端に咲く 「たんぽぽ」 に

           忙しげな人々哀れ気付かず          


           満面の笑みを湛えて手を拡げ

           語りかけるに 聞く耳持たずも


           道端の 「たんぽぽ」 の花 笑み咲くに

           人々見ても観えずは哀しも


           腰落とししゃがめば 「たんぽぽ」 嬉しげに

           花びら揺れてその声聞かまし


           カメラ向け写さむとすれば顔隠し

           恥じらう素振りは稚けき妹かな







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