「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「逞しき十字草」

2015-06-04 01:27:45 | 和歌

 今年もまた可憐な十文字の花を、彼方此方で見かける季節になった。
「どくだみ」 或は 「十薬」 とも呼ばれるが、花の名前や漢方薬の薬効などについては昨年の今ごろ、「十字草」 とのタイトルで書いたので、ご覧頂きたい。
             (↑ クリックすれば、リンク先に飛びます。)



 「十字草」は、晩春からかなり長期に亘って白い可憐な花を咲かせ、目を愉しませて呉れる。薬草とは云え、庭の隅や空き地などに逞しく根を張り巡らせて、油断するとかなり広く蔓延する。よく見かける「十字草」の逞しい繁茂振りは、愕くばかりだ。

 「うつろ庵」の庭にも、何時の間にか自生する様になった。想い返せば、近くの林の腐葉土を客土したことがあったが、その際に「十字草」の地下茎が「うつろ庵」に移植されたのかもしれない。

 庭木の柘植の根元に、ちらほらと顔を出して咲く程度だが、掲載写真の様に繁茂されては堪らないので、暇を見つけては引抜く虚庵居士だ。ところが地下茎のごく小さな切れ端が残っても、其処からまた芽生えるのだ。 
素手で茎を持って引抜きつつも、「十字草」の逞しさには感服させられる。


          律儀にも今年も咲くかな彼方此方の

          草叢に浮ぶ十文字花かも


          数多なる花は咲けども物静か

          可憐な花の「十字草」かな


          物静かなれど逞し「十字草」は

          木蔭も厭わず控えめなれども


          何時やらに生えにけるかも「うつろ庵」の

          柘植の根元の「十字草」はも


          素手で持ち茎を引抜き語らえば

          プツンと応える「十字草」かな


          地下茎の切れにし端から逞しく

          芽生えるその日を待つ君ならむや







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