「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「広島平和公園」

2015-08-11 02:43:08 | 和歌

 「8月6日の原爆被爆70周年に撮影した写真です」との添え書きと共に、3枚の写真を頂いた。白いサルスベリの花は、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館の傍に咲いて、原爆忌に花を捧げていた。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

 もう1枚は、原爆ドーム・慰霊碑・原爆の子の像など、一般的によく紹介されるのとは違う「祈り」の像の写真であった。平和公園内の木立のなかにひっそりと建っているという。

 8月6日の原爆忌の夕暮れは、原爆ドームと平和公園の間をながれる元安川の「灯篭流し」が、幻想的だったに違いない。約8000基もの灯篭が川面に織りなす淡い灯の帯に、人々は手を合わせて祈ったとの新聞報道であった。

 灯篭の火種は、原爆の残り火がいまだに保存されていて、総ての灯篭に灯されるのだという。「祈り」の像も「灯篭流し」も、共に平和を祈念する思いが凝縮されたものだ。「祈り」の像は木立の中に静かに立ち続け、「灯篭流し」は8月6日の一夜限りではあるが、人々は静かな祈りを毎年続けているのだ。

 3枚目の白薔薇の写真は、次回にご紹介しよう。


           葉月六日 原爆被災の七十周年

           祈りをこめた写真が届きぬ


           百日紅の白花咲くは戦没者の

           追悼祈念の館のかたわら


           白花の百日紅は原爆忌に

           無言で禱り 花を捧げぬ


           公園の木立の中にひっそりと

           建ちつくすかも「祈り」を捧げて


           元安川の川面に流れる灯篭を

           人々静かに祈る夕暮れ








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