「虚庵居士のお遊び」

和歌・エッセー・フォート 心のときめきを

「平和公園の白ばら」

2015-08-15 16:31:35 | 和歌

 「8月6日の原爆被爆70周年に撮影した写真です」 との添え書きと共に、3枚の
写真を頂き、「白サルスベリ」と「祈り」の写真は先の「広島平和公園」でご紹介した。
大輪の「白ばら」は余りにもいとおしく、この写真だけ特別扱いにした。


                        撮影とご提供 片岡勝子様

 この「白ばら」の木に囲まれて、峠 三吉の「人間をかえせ」の石碑があります、との添え書きに誘われて、広島市のホームページに碑文を訪ねた;

             ちちをかえせ  ははをかえせ
             としよりをかえせ  

             こどもをかえせ

             わたしをかえせ  わたしにつながる
             にんげんをかえせ  
             ・ ・ ・ 


 碑文は10行足らずの短いかな書きの詩であったが、生の言葉が胸に響いた。
背の低い御影石に刻まれた「かな書きの詩文」は、「仄かにクリーム色がかった白ばら」に見守られて、どの様に受け止めているのだろうか。
十センチにも及ぶ大輪の「白ばら」に、平和を託したいものだ。


           白妙の一輪の薔薇は無言なれど

           碑文に託すや平和の思いを


           三吉の「人間をかえせ」の碑と共に

           白ばら誇る 思ひを受けにし


           葉月なかば数多(あまた)の思ひをのみ込むや

           白ばら一輪 静かに構えて







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