子牛のセリ価格が下がって来つつある。
それでも市場平均は40万円前後である。
様々な生産費を差し引いても、まだマイナスにはならない相場である。
これまでが、高騰し過ぎた。
平均60万円という市場もあった。
子牛生産者には、笑いが止まらなかったはずである。
その一方で、現在肥育が仕上がり出荷中の牛は、55万~60万円の素牛価格であり、枝肉価格が105万円しないと赤字である。
枝肉重量500kgで単価が2,100円でないと元を取れない。
厳しい状況である。
肥育関係者は、素牛価格が願わくば今のままで推移して貰いたいと思っているはずである。
エネルギーや飼料穀物等の高騰は、当分上げ止まりは無い模様である。
子牛生産者に今考えて貰いたいことは、ここで生産意欲を高揚して頂きたい。
子牛が安価であれば、繁殖雌牛の更新や増頭には、ラッキーチャンスなのである。
前述したことがあるが、子牛価格が高騰時に、新規就農で和牛繁殖を選択したという若者がいた。
単純に30頭を導入すれば、現在なら約500万円が軽減されることになる。
現在多頭化を実現している生産者たちは、この様な相場の低迷期を上手く利用して実現したと聞く。
我が国の牛肉産業の担い手である繁殖経営者が増加することを切望するものである。