大阪府高槻市内の小学生が見学にやってきた。
始めて和牛(黒毛和種)を見た子供たちばかりであった。
始めは一瞬、たじろぎ気味であった。
牛はどんなものを食べて、大きな肥育牛になるかなどを説明したことで、彼らの興味は牛に餌を与えることであった。
乾草を一つかみほど持たせて、それぞれの牛に与えるように促すと、おそるおそる牛に近付き、身体はのけぞっているが腕だけを差し出すという仕草が、滑稽である。
それでも、牛が乾草をくわえると、「食べた!」と一斉に興奮する。
と同時に、牛に親近感が湧いてきたようで、何とか全部を喰わせようと真剣になる。
ほぼ食い終わる頃には、おっかなさも無くなる。
次には手を差し伸べて、牛を触ってみようとする子供が現れると、一斉にそのまねを始める。
牛に触れたことで、さらに興奮状態となる。
生まれて初めて、牛たちと戯れた経験は、彼らにとって生涯忘れることのない出来事となったはずである。
彼らが成人した暁には、和牛に関心を持ってくれればと期待感が過ぎる。
そして、ふと思うことがある。
ブログを書き始めた当時の角や耳や目などの話を、今はやりの食育教育の一環として、子供たちに話してやりたいと。
しかし、現実はなかなかその時間が取れそうにないのがジレンマでもある。