牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

奄美牛の話のついでに

2008-07-31 20:22:32 | 肥育


写真の牛たちは、奄美牛である。
彼らの約80%は、統計上、上物になることになる。
奄美牛が全体の73%を占めているため、南西諸島以外の鹿児島産は、僅か6%のため、それらの能力を判断しかねている。
産地が異なっても、導入する素牛のレベルは、中の下~中のランクのものを競り落としてくる。
このレベルでは、奄美産は実に捨てがたい成績を有している。
それ以外では、上ランクのものなら、問題ないであろうが、セリ価格に閉口する。
どちらを選択するかが、経営の明暗を左右する。

そのくらい、奄美牛の肥育素牛としての能力は、他に負けない程度に安定していると言えよう。
本来、黒毛和種であれば、産地間差などは差ほど無いはずである。
大多数の主産地では、同レベルの改良が進んでいると解釈している。

長期間、同一産地から素牛を導入すれば、その産地の素牛独特の肥育法を経験的に会得しているとも判断している。