牛コラム

肥育牛と美味しい牛肉のはなし

安全と安心

2008-07-12 20:02:44 | 牛の餌


今年2月から中国産稲わらを導入して、バーリーストローの利用を止めた。
昨年秋から解禁された同稲わらの輸入については、黒竜江省など中国東北部の口蹄疫を発症していない一部の地域の特定の農家の稲わらだけが、加熱処理工場で処理され、農水省の監視のもと、日本へ輸入されるようになった。
輸入された同稲わらには、加熱処理年月日と加熱処理工場の番号と農家番号が記されたラベルが付けられている。
この同稲わらの導入には、殊の外慎重に対応して実施した。
BSE国内発症以来の生産者及び消費者間共通の認識となった食の安全と安心を徹底する必要が常識的となってきた。
この様な認識の最中、同稲わらについては、過去に口蹄疫やウンカ事件などに加え、当時タイムリー的に食品への農薬混入事件などがあり、同稲わらには、ただならぬ不信感があったため、供用には慎重を期する必要があった。
そこで、取扱業者に相談して、同稲わらが、飼料として安心して供用できるための証拠を要求した。
その結果、日本への輸入解禁に至った農水省の経緯に繋がる文書が届けられた。
しかし、どの文書を見ても口蹄疫と害虫に関する内容は網羅されていたが、話題の農薬について消費者に納得して貰える内容のものはなかった。
そこで、輸入された稲わらについて、農薬の残存を検査することとした。
しかし特定した薬物についての抽出検査は、雲を掴むようなものであるという。
そこで、通常農作物に使用されている200品目について、つくば市にある分析セーターへサンプルを送付して検査依頼した。
結果は、全てにおいて、「認められず」であった。
ただし、問題となった、メタミドホスがその項目になかったため、再度検査に出した。その結果「認められず」であった。
この結果を受けて、そのお墨付けを入手した上で、同稲わらの給与を開始した。