3)肥育成績を把握する
出荷後の肥育成績がパソコンによりリアルタイムで把握できる。
パソコンが苦手な担当者のために、出荷日毎に成績表を印刷表示する。
データ入力が50項目あれば、その項目毎や一月・半年・一年単位毎の肥育成績を統計的に算出する。
これらの全ての結果から、上位、平均、下位にランク付けし、それらのレベルの原因を調べる。
肥育成績に関連する項目を洗い出し、それらの相関関係を求め、より確率の高い分析結果を追求する。
個々の牛について、肥育中の疾病の有無と回数とそのトータル疾病期間を算出し、それらの結果と枝肉成績との関係を調べる。
4)肥育成績を活かす
①素牛選定に役立てる。
様々にあらゆる角度から求めた肥育成績を基に、子牛市場での子牛選定に活かす。
子牛生産市場毎の短期、中期、長期毎の肥育成績の傾向や素牛価格の動向などを基に購買先を検討する。
子牛生産者毎の肥育成績を参考にする。
導入月齢や導入時体重や生時からの推定DG、産次毎の成績を参考にする。
種雄牛三代祖の組み合わせ、つまり枝肉重量や肉質等について、母牛の相性の平均値及びバラツキの傾向を調べて参考にする。
これらの算出結果により、平均値やバラツキの傾向に一定水準のラインを設定して、子牛価格に反映させる。
素牛の選定で、これらの算出結果を参考にすることは不可避であるが、最も重要な選定項目は、子牛市場における入場子牛の健康状態や瑕疵の把握と体型の良し悪しを優先させることは云うまでもない。
子牛導入は、レベルの高い牛のみを選定するのではなく、求めた結果をもとに、その子牛の肥育成績を予測し、セリ価格をどの程度に反映するかが最大のポイントとなる。
子牛のレベルを上場直前の下見で、瞬時に総合的に判断する能力が最大のポイントでもある。