久野康成公認会計士事務所/株式会社東京コンサルティングファーム(TCF)の 【国際化支援ブログ】

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『企業はどこまで成長すべきなのか?』

2006年05月16日 | 所長と熱く語ろう!(久野康成)

  どこまで成長すべきかとは、言い換えれば、企業にとっての適正規模の問題です。

ミクロ経済学では、企業に適正規模(利益が最大化される企業規模)があるといわれます。  

しかしながら、本来、社会に貢献していくことを企業目的と考えれば、貢献に適正水準などないはずです。

あるとすれば、経営者が、社会に対し、貢献する方法(これを、成長機会という)を見出していないことが原因です。


 よく、私は、「どこまで、会社を大きくつもりですか?」と聞かれることがあります。  

この質問に対して、「会社が潰れるまでです。」と即答します。


 会社が潰れる原因は、会社が社会に貢献できなくなったことであり、すなわち、社会的使命の終焉といえます。 


 船の舵取りと同じで、会社の規模が大きくなるほど、舵取りは難しくなります。それは、経営環境の変化への対応が困難になるからです。

 船は、大きくなるほど安定して見えますが、小回りは利かなくなります。  従って、小さな船(会社)の方が操縦はしやすく、環境変化にも早く対応ができます。

 そのため、経営者の中には、自分が舵取りできる水準での会社の規模を適正規模と考える人もいます。 


 しかし、会社が公器であるとするのなら、会社の規模は、社会の利益で判断すべきです。社会は、より大きな貢献を我々に求めているので、社会的観点から企業規模を決めなくてはならないのです。

 従って、企業を大きくするとは、すなわち、小回りが利かない会社になることであり、社会的変化に耐えられなくなり、倒産するリスクも増します。

 

 そのリスクをあえて取れるか否かが、経営者の志・社会的使命感の高さだと思います。私は、そのような経営者になりたいと思っています。


【変えてはいけないもの・変えなければならないもの】

2006年05月16日 | 所長と熱く語ろう!(久野康成)

企業の中で、

『変えてはいけないもの』のみこだわると、
成長機会を逸する。

『変えなければならないもの』のみにこだわると、
短命に終わる。

 

 

 

『変えてはいけないもの』

 社会に対して貢献していくこと。

 そのために人材を育成し続けること。

 これが、どんな企業にとっても究極の目的と思います。これを実現する方法として、経営理念・経営哲学・長期ビジョンなどが作られると思います。
 経営理念や経営哲学も時代と共に変化するものではありますが、社会に対して貢献し続けることは、どんな時代が来ても変わらない企業の役割と思います。

 逆に考えれば、企業が倒産するのは、その企業に存在意義である「社会的使命」がなくなったためともいえます。

 『変えなければならないもの』

 中期的ビジョン・戦略・戦術など、時代の流れ(時流)に従って企業が変化し続けなければならないものです。

 「時流」に乗らなければ、企業が大きく成長することはありません。なぜなら、時流とは、成長機会だからです。

 しかし、「時流」ばかり追いかけていては、長期的に成長し続けることはありません。それは、経営の本質に反するものだからです。

 
この
2つを混同することなく、我々は、長期ビジョン・中期ビジョン、それを具現化するための戦略を策定しなくてはなりません。